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『史記』鴻門之会(鴻門の会)③樊噲 頭髪上指 現代語訳・解説
於是張良至軍門、見樊噲。樊噲曰、「今日之事何如。」 是()。」と。 そこで張良は陣営の門まで行き、樊噲に会った。樊噲がいう事には「今日の会談の様子はどうですか。」と。 ・於是…「是いて」そこで 〇樊噲…沛公の部下。 ・何如…どのようか、どんな様子... -
黔之驢(けんのろ) 書き下し文・現代語訳
黔無驢。有好事者。船載以入至則無可用。放之山下。 黔()ち用ゐるべき無く、之を山下に放つ。 黔州には驢馬がいなかった。物好きな者がいて、船に乗せて(黔州に)連れて来た。連れて来たが、使い道がないので、山のふもとに放った。 ・好事者…物好きな者... -
買履忘度(韓非子)
鄭人有且買履者。 鄭人に且に履を買はんとする者有り。 鄭の人に履物を買おうとする者がいた。 ・有~者…~者がいた。「有~」は英語の"There is ~"のようなもの。 ・且…再読文字「且に~んとす」(今にも)~しようとする。 先自度其足而置之其坐。 先... -
画竜点睛 現代語訳・解説
張僧繇 、呉中人也。 張僧繇は、呉中の人なり。 張僧繇は、呉中の人である。 武帝崇飾仏寺、多命僧繇画之。 武帝仏寺を崇飾するに、多く僧繇に命じて之に画かしむ。 武帝は仏教の寺を立派に飾る際に、数多く僧に命令して寺に絵を描かせた。 ・武帝は張僧繇... -
『糟糠之妻(そうこうのつま)』後漢書 書き下し文・現代語訳・解説
時帝姉湖陽公主新寡。 時に帝の姉 湖陽公主 新たに寡()となる。 その時、光武帝の姉である湖陽公主は 夫が亡くなり寡婦となったばかりだった。 寡…夫に先立たれた妻。寡婦。 ※「寡」は「少ない」という意味がある。「多寡」:「多いことと少ないこと... -
漱石枕流 現代語訳・書き下し文
孫子荊、年少時、欲隠。 孫子荊、年少き時、隠れんと欲す。 孫子荊は若い時、隠棲したいと思っていた。 ・少・・・「わかシ」と読む。 ・欲・・・「~んと欲す」と読み、「~しようとする、~したいと思う」の意味。 ・隠・・・隠棲する、俗世間を離れる 語王武子、... -
漁夫之利(漁夫の利)
蚌方出曝。 蚌方に出でて曝す。 ドブガイがちょうど(川から)出てひなたぼっこをしていた。 蚌・・・ドブガイ 方・・・「方に」ちょうど 而鷸啄其肉。 而む。 そこでシギがその肉をくちばしでつつき食べようとした。 鷸・・・シギ 而・・・「而して」そこで、そして... -
曳尾於塗中『荘子』書き下し文・現代語訳
荘子、釣於濮水。~ 荘子、釣於濮水。 荘子、濮水に釣る。 荘子は濮水で釣りをしていた。 楚王使大夫二人往先焉。 楚王、大夫二人をして往きて先んぜしむ。 楚王が大夫を二人(王の意を伝えるために)先行させた。 〇使AB…使役「AをしてBしむ」AにBさ... -
『売油翁』 欧陽脩
陳康粛公善射~ 陳康粛公善射。当世無双。 陳()なり。 陳康粛公堯咨は弓の達人で、当代に並ぶ者がなかった。 善…熟練している、得意である 公亦以此自矜。 公()る。 公自身も、このことを誇りにしていた。 亦…~もまた 自…「自()ら」と読む場合は「自然と... -
蘇軾『医薬談笑』現代語訳・書き下し文
欧陽文忠公嘗言、 欧陽文忠公 嘗て言ふ、 欧陽文忠公は、以前言った。 嘗…「かつテ」かつて、以前。 「有患疾者。 「疾ふ者有り。 「病気にかかった者がいた。 疾…病気。疾病。 医問其得疾之由、 医 其の疾を得を問ふに、 医者がその病気になった理由を聞...