田村秀行『田村のやさしく語る現代文』
長らく現代文の定番の入門書であった『やさしく語る現代文』。第一部は同じですが、第二部の問題をすべて入れ替えて、新しく販売されました。
ただ問題自体は最新の入試問題ではなく、かなり前の問題のようです。『田村の基礎現代文速読演習』という 1998年に田村氏が出した問題集におなじ問題が載っていたりします。
読んでみて気に入った人は、旧版も手に入れて問題演習に使うとよいと思います。中古で安く売っています。
内容について
私も高校時代に取り組んだ一冊で、現代文を読む・解くときの基盤になっているものの一つです。
田村氏は現代文を読む際には、「つなぐ働き」をしているものに注目すべきだとして、「接続詞・指示語・助詞」の3つをあげ、文法にしたがって読むことを重視します
私の経験からしても、現代文が苦手な生徒は「書いてある通り」に読むことができないことが多いです。
自分が分かりやすい論を勝手につくってしまっていて、分かってつもりになってしまっています。
苦手な人はまず時間がかかってもよいので、「ここにこう書いてあるから…」「逆接があるから、…」「『も』がこれをこれを並立させている」などと書いてあることにしたがって、正確に読む訓練が必要です。
この『田村のやさしく語る現代文』はまさに入門にぴったりで、めちゃくちゃ丁寧に、文法に従って読む方法を教えてくれてます。
使い方としては、まず第一部を1週間で3周読んでください。読みやすいぶん、さらーっと読んでわかった気になってしまいがちなので、最低3回やった方がよいです。
これで現代文の頭の使い方を頭にインストールしましょう。
続いて第二部の問題をやっていきましょう。
注意点としては旧版でもそうでしたが、第一部の内容に対して、問題がかなり難しいことです。
初見で解けなくてもよいので、田村氏の解説をじっくり読んで理解しましょう。
ここも3周以上やりましょう。
問題文を読んで、田村氏の解説が自分でもできるようになれば合格です。けっこう大変です。しかしやり切れば確実に力になりますよ。
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