『三国志演義』諸葛孔明の智略 書き下し文・現代語訳・解説|テスト予想問題付き

目次
  1. 書き下し文・現代語訳・解説
  2. 一度目の笑い(趙雲の出現まで)
  3. 趙雲の待ち伏せ
  4. 二度目の笑い(張飛の出現まで)
  5. 張飛の待ち伏せ
  6. 三度目の笑い(関羽の出現まで)
  7. 関羽の待ち伏せ
  8. テスト予想問題

『三国志演義(さんごくしえんぎ)』「諸葛孔明の智略(しょかつこうめいのちりゃく)」の書き下し文・現代語訳・句法を解説します。『三国志演義』は、元末から明初にかけての羅貫中(らかんちゅう)の作とされる長編小説で、魏の曹操・呉の孫権・蜀の劉備が天下を争う物語です。この場面は第五十回にあたり、赤壁の戦いに敗れた曹操が逃げていくところです。

書き下し文・現代語訳・解説

一度目の笑い(趙雲の出現まで)

本文(訓読文)

白文縦馬加鞭、走至五更。

書き下し馬を縦(はな)ち鞭(むち)を加へ、走りて五更(ごかう)に至る。

現代語訳(曹操は)手綱をゆるめて馬を思いきり走らせ、鞭を当てて、明け方の午前四時ごろまで走り続けた。

縦
「はなツ」。手綱をゆるめ、馬を自由に走らせる。
五更
夜を五つに分けた最後の時刻。午前四時ごろ。

白文回望火光漸遠、操心方定、問曰、「此是何処。」

書き下し回(かへり)望めば火光漸(やうや)く遠く、操の心方(はじ)めて定まり、問ひて曰はく、「此は是れ何処(いづこ)なるか。」と。

現代語訳振り返って見ると、戦の火は次第に遠ざかっていて、曹操の心はやっと落ち着き、「ここはどこだ。」と尋ねた。

火光
戦火の光。赤壁の戦いで上がった火。
漸
「やうやク」。次第に。
方
「はじメテ」。やっと。ようやく。
此是何処
ここはどこか。「是」は「これ」と読み、「~である」の意味。

白文左右曰、「此是烏林之西、宜都之北。」

書き下し左右(さいう)曰はく、「此は是れ烏林(うりん)の西、宜都(ぎと)の北なり。」と。

現代語訳側近の者が言った、「ここは烏林の西、宜都の北でございます。」と。

左右
そばに仕える者。側近。
烏林
長江の北岸の地名。赤壁の対岸にあたる。
宜都
地名。

白文操見樹木叢雑、山川険峻、乃於馬上仰面大笑不止。

書き下し操樹木(じゆもく)の叢雑(さうざつ)、山川の険峻(けんしゆん)なるを見て、乃(すなは)ち馬上に於(お)いて面(かほ)を仰(あふ)げて大いに笑ひて止まず。

現代語訳曹操は、木々がうっそうと生い茂り、山や川が険しいのを見て、馬の上で顔を上に向け、いつまでも大笑いしていた。

叢雑
草木が群がり生い茂っているさま。
険峻
けわしいさま。
仰面
顔を上に向ける。

白文諸将問曰、「丞相何故大笑。」

書き下し諸将(しよしやう)問ひて曰はく、「丞相(じようしやう)何(なん)の故(ゆゑ)に大いに笑ふか。」と。

現代語訳将軍たちが尋ねた、「丞相さま、どうしてそんなにお笑いになるのですか。」と。

丞相
天子を助けて政治を行う最高の官。ここは曹操のこと。

白文操曰、「吾不笑別人、単笑周瑜無謀、諸葛亮少智。

書き下し操曰はく、「吾別人(べつじん)を笑はず、単(た)だ周瑜(しうゆ)の謀(ぼう)無く、諸葛亮(しよかつりやう)の智少なきを笑ふのみ。

現代語訳曹操は言った、「わしはほかの者を笑っているのではない。周瑜は策が浅く、諸葛亮は知恵が足りないと、それを笑っているだけだ。

不笑別人
ほかの人を笑うのではない。下に続けて「ほかでもない、ただ~」と訳す。
単
「たダ」。限定。書き下しでは「笑ふのみ」と結ぶ。
謀
はかりごと。策略。

白文若是吾用兵之時、預先在這裏伏下一軍。

書き下し若(も)し是れ吾兵を用ゐるの時ならば、預(あらかじ)め先に這裏(ここ)に在りて一軍を伏せ下(お)かん。

現代語訳もしわしが軍勢を指揮する立場であったならば、前もってこのあたりに一隊の伏兵を置いておいただろう。

若
「もシ」。仮定。
用兵
軍勢を動かす。軍を率いる。
預先
前もって。あらかじめ。
這裏
「ここ」。このあたり。口語(白話)の言い方。
伏下一軍
一隊の兵を隠しておく。伏兵を置く。

白文如之奈何。」

書き下し之(か)くの如(ごと)くせば奈何(いかん)せん。」と。

現代語訳そうされていたら(わが軍は)どうしようもなかっただろう。」と。

之
前の「預先在這裏伏下一軍」(ここに伏兵を置いておくこと)を指す。
奈何
「いかんセン」。ここは反語で、どうしようもない、の意味。

趙雲の待ち伏せ

本文(訓読文)

白文説猶未了、両辺鼓声震動、火光充天而起。

書き下し説ひて猶(な)ほ未(いま)だ了(を)はらざるに、両辺(りやうへん)に鼓声(こせい)震動し、火光天に充(み)ちて起こる。

現代語訳(曹操が)まだ言い終わらないうちに、両側で太鼓の音がとどろき、空いっぱいに火の手が上がった。

説猶未了
言ってまだ終わらないうちに。
未
再読文字。「いまダ~ず」。まだ~しない。
両辺
両側。
鼓声
太鼓の音。
而
置き字。

白文驚得曹操幾乎墜馬。

書き下し驚得(おどろ)きて曹操は、幾乎(ほとん)ど馬より墜(お)ちんとす。

現代語訳驚いた曹操は、もう少しで馬から落ちそうになった。

驚得
驚く。
幾乎
「ほとんド」。もう少しで(~しそうになる)。

白文刺斜裏一彪軍殺出、大叫、「我趙子竜。

書き下し刺斜裏(ななめよこ)より一彪(いちへう)の軍殺出(さつしゆつ)し、大いに叫ぶ、「我は趙子竜(てうしりゆう)なり。

現代語訳斜め横から一隊の兵がなだれこんで来て、大声で叫んだ、「われこそは趙子竜だ。

刺斜裏
斜め横。
一彪
一隊。
殺出
勢いよく突き進んで出てくる。
趙子竜
趙雲。「子竜」は字。

白文奉軍師将令、在此等候多時了。」

書き下し軍師の将令を奉(ほう)じ、此(ここ)に在りて等候(ま)つこと多時(たじ)なり。」と。

現代語訳軍師(諸葛孔明)の命令を受けて、ここで長いあいだ待っていたのだ。」と。

軍師
諸葛孔明のこと。
将令
軍の命令。
等候
「まツ」。待つ。
多時
長い時間。
了
書き下し文では読まない。

白文操教徐晃・張郃双敵趙雲、自己冒煙突火而去。

書き下し操徐晃(じよくわう)・張郃(ちやうかふ)をして趙雲に双(なら)び敵(てき)せしめ、自己(みづか)らは煙を冒(をか)し火を突きて去る。

現代語訳曹操は、徐晃と張郃に二人がかりで趙雲と戦わせておいて、自分は煙をかいくぐり、火の中を突っ切って逃げた。

教
「しム」。使役。
徐晃・張郃
ともに曹操の部下の武将。
双敵
二人並んで敵対する。
冒煙突火
煙をおかし、火を突き抜ける。

二度目の笑い(張飛の出現まで)

本文(訓読文)

白文操坐於疎林之下、仰面大笑。

書き下し操疎林(そりん)の下に坐(ざ)し、面を仰げて大いに笑ふ。

現代語訳曹操は、木のまばらな林の下に腰をおろし、顔を上に向けて大笑いした。

疎林
木がまばらに生えている林。
於
置き字。

白文衆官問曰、「適来、丞相笑周瑜・諸葛亮、引惹出趙子竜来、又折了許多人馬。

書き下し衆官(しゆうくわん)問ひて曰はく、「適来(さきごろ)、丞相周瑜・諸葛亮を笑ひ、趙子竜を引惹(ひ)き出(い)だし来(き)たり、又許多(おほ)くの人馬(じんば)を折了(そこな)へり。

現代語訳部下たちが尋ねた、「先ほど、丞相さまが周瑜と諸葛亮をお笑いになると、趙子竜を呼び出すことになり、またたくさんの兵と馬を失いました。

衆官
曹操に従う役人たち。部下。
適来
先ほど。
引惹出
引き出す。
許多
多くの。
折了
失う。損なう。

白文如今、為何又笑。」

書き下し如今(いま)、何の為に又笑ふか。」と。

現代語訳今度は、どうしてまたお笑いになるのですか。」と。

如今
今。
為何
「なんノためニ」。どうして。

白文操曰、「吾笑諸葛亮・周瑜畢竟智謀不足。

書き下し操曰はく、「吾 諸葛亮・周瑜は畢竟(ひつきやう)智謀(ちぼう)足らざるを笑へり。

現代語訳曹操は言った、「わしは、諸葛亮と周瑜がつまるところ智謀が足りないのを笑ったのだ。

畢竟
「ひつきやう」。結局。つまり。

白文若是我用兵時、就這個去処、也埋伏一彪軍馬、以逸待労。

書き下し若し是れ我兵を用ゐるの時ならば、就(すなは)ち這個(こ)の去処(ところ)に、也(また)一彪の軍馬を埋伏(まいふく)し、逸(いつ)を以つて労(つか)れたるを待たん。

現代語訳もしわしが軍勢を率いる立場であったならば、この場所にも一隊の兵馬を隠しておき、こちらは楽にして、疲れた相手を待ち受けるところだ。

這個去処
この場所。「這個」「去処」は口語(白話)の言い方。
埋伏
兵を隠しておく。待ち伏せさせる。
以逸待労
こちらは力を休めておき、疲れてやって来た敵を迎え撃つ。

白文我等縦然脱得性命、也不免重傷矣。

書き下し我等(ら)縦然(たと)ひ性命(せいめい)を脱し得るも、也重傷(ぢゆうしやう)を免(まぬか)れざらん。

現代語訳(そうなれば)われわれはたとえ命だけは助かっても、重い傷を負うことは避けられまい。

縦然
「たとヒ」。たとえ~ても。
性命
いのち。生命。
脱得
脱することができる。逃れられる。
不免重傷矣
「免れざらん」は、「免れず」に推量の「ん」が付いた形。反語ではない。

白文彼見不到此。

書き下し彼(かれ)の見(けん)此に到らず。

現代語訳あいつらの考えは、そこまで及んでいないのだ。

彼見
彼らの考え。周瑜と諸葛亮の考え。「見」は、考え・見識の意味。
不到此
ここに到らない。そこまで考えが及ばない。

白文我是以笑之。」

書き下し我是(ここ)を以つて之を笑へり。」と。

現代語訳だからわしは笑ったのだ。」と。

是以
「ここヲもつテ」。だから。それで。

張飛の待ち伏せ

本文(訓読文)

白文正説間、前軍後軍、一斉発喊。

書き下し正(まさ)に説(い)ふの間(かん)、前軍後軍、一斉(いつせい)に喊(かん)を発す。

現代語訳ちょうどそう言っているときに、前の軍も後ろの軍も、いっせいにときの声を上げた。

正説間
ちょうど言っているときに。
喊
ときの声。
発喊
ときの声を上げる。

白文操大驚、棄甲上馬。

書き下し操大いに驚き、甲(よろひ)を棄(す)て馬に上(のぼ)る。

現代語訳曹操はたいそう驚き、よろいを捨てて馬に飛び乗った。

甲
よろい。

白文衆軍多有不及収馬者。

書き下し衆軍(しゆうぐん)多く馬を収(をさ)むるに及(およ)ばざる者有り。

現代語訳兵たちの中には、自分の馬を捕まえて乗ることもできない者が多くいた。

衆軍
曹操軍の兵士たち。
不及収馬
自分の馬をつかまえて乗る余裕もない。うろたえて右往左往している様子。

白文早見四下火煙布合、山口一軍擺開。

書き下し早(つと)に四下(しか)に火煙(くわえん)の布合(ふがふ)し、山口(さんこう)に一軍の擺開(はいかい)するを見る。

現代語訳早くも四方に戦火の煙が立ちこめ、山あいに一隊の兵が広がるのが見えた。

早
「つとニ」。早くも。
四下
四方。
布合
一面に広がる。立ちこめる。
山口
山の間。
擺開
(隊列を)広げる。展開する。

白文為首乃燕人張翼徳。

書き下し首(しゆ)たるは乃(すなは)ち燕人(えんひと)張翼徳(ちやうよくとく)なり。

現代語訳先頭に立つのは、なんと燕の人、張翼徳であった。

為首
先頭に立つ者。
乃
「すなはチ」。ほかでもなく。
燕人
燕の地の出身の人。
張翼徳
張飛。「翼徳」は字。

白文横矛立馬、大叫、「操賊走那裏去。」

書き下し矛(ほこ)を横たへ馬を立てて、大いに叫ぶ、「操賊(さうぞく)那裏(いづこ)に走り去るか。」と。

現代語訳(張飛は)矛を横に構え、馬をとめて、大声で叫んだ、「曹操め、どこへ逃げて行くつもりだ。」と。

横矛
矛を横たえて構える。
立馬
馬をとめる。
操賊
曹操をののしって呼ぶ言い方。
那裏
「いづこ」。どこ。口語(白話)の疑問の言い方。

白文諸軍衆将見了張飛、尽皆胆寒。

書き下し諸軍(しよぐん)の衆将(しゆうしやう)張飛を見了(を)はりて、尽(ことごと)く皆胆寒(たんかん)す。

現代語訳曹操の各部隊の将軍たちは張飛を見ると、一人残らず肝をつぶした。

諸軍衆将
曹操軍の各部隊の将軍たち。
見了
見る。見終わる。
尽皆
みな残らず。
胆寒
肝をつぶす。ひどく恐れる。

三度目の笑い(関羽の出現まで)

本文(訓読文)

白文又行不到数里、操在馬上、揚鞭大笑。

書き下し又行くこと数里(すうり)に到らざるに、操馬上に在りて、鞭を揚(あ)げ大いに笑ふ。

現代語訳さらに数里も進まないうちに、曹操は馬上で鞭を振り上げて大笑いした。

行不到数里
進んで数里にもならないうちに。

白文衆将問、「丞相何又大笑。」

書き下し衆将問ふ、「丞相何(なん)ぞ又大いに笑ふか。」と。

現代語訳将軍たちが尋ねた、「丞相さま、なぜまたそんなにお笑いになるのですか。」と。

何
「なんゾ」。どうして。疑問。

白文操曰、「人皆言周瑜・諸葛亮足智多謀。

書き下し操曰はく、「人皆周瑜・諸葛亮 智足り謀多しと言ふ。

現代語訳曹操は言った、「世間の人は皆、周瑜と諸葛亮は智恵が十分で策略に富んでいると言う。

足智多謀
智恵が十分にあり、策略が多い。

白文以吾観之、到底是無能之輩。

書き下し吾を以つて之を観(み)れば、到底(たうてい)是れ無能(むのう)の輩(はい)なり。

現代語訳だが、わしから見れば、結局は役に立たない連中だ。

以吾観之
私から見ると。
到底
結局。つまるところ。
無能之輩
能力のない者たち。

白文若使此処伏一旅之師、吾等皆束手受縛矣。」

書き下し若し此処(ここ)に一旅(いちりよ)の師(し)を伏せしめば、吾等皆手を束(しば)られ縛(ばく)を受けん。」と。

現代語訳もしここに一隊の軍勢を伏せさせておいたなら、われわれは皆、手を縛られ縄をかけられていただろうよ。」と。

使
「しム」。使役。「若し~しめば」で、もし~させたならば。
一旅之師
一隊の軍勢。
束手受縛
手を縛られ、縄をかけられる。生け捕りにされること。

関羽の待ち伏せ

本文(訓読文)

白文言未畢、一声礮響、両辺五百校刀手擺開。

書き下し言未だ畢(を)はらざるに、一声(いつせい)礮響(はうきやう)し、両辺に五百の校刀手(かうたうしゆ)擺開(はいかい)す。

現代語訳その言葉が終わらないうちに、石はじきの音が一つ鳴り響き、両側に武器を手にした兵が五百人、ずらりと広がった。

言未畢
言葉がまだ終わらないうちに。「未」は再読文字。
礮響
石はじき(石を飛ばす武器)の音が響く。
校刀手
武器を持った兵士。

白文為首大将関雲長。

書き下し首たる大将は関雲長(くわんうんちやう)なり。

現代語訳先頭の大将は、関雲長である。

関雲長
関羽。「雲長」は字。

白文提青竜刀、跨赤兔馬、截住去路。

書き下し青竜刀(せいりゆうたう)を提(ひつさ)げ、赤兔馬(せきとば)に跨(またが)り、去路(きよろ)を截住(せつぢゆう)す。

現代語訳(関羽は)青竜刀をひっさげ、赤兔馬にまたがって、(曹操軍の)行く手をさえぎった。

青竜刀
関羽の持つ大きな刀。
赤兔馬
関羽の乗る名馬。
截住去路
行く手をさえぎって止める。退路を断つ。

白文操軍見了、亡魂喪胆、面面相覷。

書き下し操軍見了(を)はりて、魂(たましひ)を亡(うしな)ひ胆(きも)を喪(うしな)ひ、面面(めんめん)相(あひ)覷(うかが)ふ。

現代語訳曹操の軍はこれを見ると、魂も消し飛び肝もつぶれて、ただ互いに顔を見合わせるばかりだった。

亡魂喪胆
魂を失い、肝をつぶす。もう逃げようとする力さえ残っていない状態。
面面相覷
それぞれが顔を見合わせる。

テスト予想問題

A 語句

  1. 次の語の読み(送り仮名を含め、現代仮名遣いのひらがな)と、ここでの意味を答えよ。
    ①方(操心方定)
    ②猶
    ③適来
    ④畢竟
    ⑤早(早見四下火煙布合)

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    ①はじめて/やっと。ようやく
    ②なお/まだ
    ③さきごろ/先ほど
    ④ひっきょう/結局。つまるところ
    ⑤つとに/早くも

  2. 「彼見不到此」の「彼見」とは、誰の何のことか。「見」の意味にもふれて答えよ。

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    周瑜・諸葛亮の二人の考え(見通し)。「見」は、ものの見方・見識の意味。

B 書き下し文・現代語訳

  1. 「吾不笑別人、単笑周瑜無謀、諸葛亮少智」を書き下し文にし、現代語訳せよ。

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    書き下し文:吾別人を笑はず、単だ周瑜の謀無く、諸葛亮の智少なきを笑ふのみ。
    現代語訳:私はほかの者を笑っているのではない。ただ、周瑜は策が浅く、諸葛亮は知恵が足りないことを笑っているだけだ。

  2. 「如之奈何」を書き下し文にし、現代語訳せよ。また、「之」が指す内容を本文中から九字で抜き出せ(訓点不要)。

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    書き下し文:之くの如くせば奈何せん。
    現代語訳:そうされていたら(わが軍は)どうしようもなかっただろう。
    「之」の内容:預先在這裏伏下一軍

  3. 「操教徐晃・張郃双敵趙雲」を書き下し文にし、現代語訳せよ。

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    書き下し文:操 徐晃・張郃をして趙雲に双び敵せしめ、
    現代語訳:曹操は、徐晃と張郃に(二人並んで)趙雲と戦わせて、

  4. 「我等縦然脱得性命、也不免重傷矣」を書き下し文にし、現代語訳せよ。

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    書き下し文:我等縦然ひ性命を脱し得るも、也重傷を免れざらん。
    現代語訳:われわれはたとえ命が助かったとしても、重傷を負うことは免れないだろう。

  5. 「若使此処伏一旅之師、吾等皆束手受縛矣」を書き下し文にし、現代語訳せよ。

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    書き下し文:若し此処に一旅の師を伏せしめば、吾等皆手を束られ縛を受けん。
    現代語訳:もしここに一隊の軍勢を伏せさせておいたならば、われわれは皆、手を縛られ縄をかけられて(生け捕りにされて)いただろう。

C 内容の読み取り

  1. 曹操が最初に「大笑不止」となったのはなぜか。場所の様子にふれて説明せよ。

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    樹木が生い茂り山川が険しい、伏兵を置くのに都合のよい場所なのに、周瑜と諸葛亮が自分の逃げ道を読んで伏兵を置いていないので、二人の策略不足を笑ったから。

  2. 「以逸待労」とは、誰がどのような状態で、どのような者を待つことか。

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    待ち伏せる自分の側は休んで楽にしておき、逃げてきて疲れきった敵を迎え撃つこと。

  3. 「衆軍多有不及収馬者」は、曹操軍のどのような様子を表しているか。

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    伏兵はもういないと油断していたところへ急に敵が現れ、多くの兵が馬に乗る間もなく、うろたえている様子。

  4. 曹操が三度笑ったあと、それぞれ誰が現れたか。また、この文章で描かれている孔明の智略とはどのようなものか。

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    一度目=趙雲(趙子竜)、二度目=張飛(張翼徳)、三度目=関羽(関雲長)。
    孔明の智略=敗走する曹操の逃げ道を前もって読み、曹操が「伏兵がいない」と笑った場所すべてに伏兵を置いていたこと。