『三国志演義(さんごくしえんぎ)』「諸葛孔明の智略(しょかつこうめいのちりゃく)」の書き下し文・現代語訳・句法を解説します。『三国志演義』は、元末から明初にかけての羅貫中(らかんちゅう)の作とされる長編小説で、魏の曹操・呉の孫権・蜀の劉備が天下を争う物語です。この場面は第五十回にあたり、赤壁の戦いに敗れた曹操が逃げていくところです。
書き下し文・現代語訳・解説
一度目の笑い(趙雲の出現まで)
白文縦馬加鞭、走至五更。
書き下し馬を縦ち鞭を加へ、走りて五更に至る。
現代語訳(曹操は)手綱をゆるめて馬を思いきり走らせ、鞭を当てて、明け方の午前四時ごろまで走り続けた。
- 縦
- 「はなツ」。手綱をゆるめ、馬を自由に走らせる。
- 五更
- 夜を五つに分けた最後の時刻。午前四時ごろ。
白文回望火光漸遠、操心方定、問曰、「此是何処。」
書き下し回望めば火光漸く遠く、操の心方めて定まり、問ひて曰はく、「此は是れ何処なるか。」と。
現代語訳振り返って見ると、戦の火は次第に遠ざかっていて、曹操の心はやっと落ち着き、「ここはどこだ。」と尋ねた。
- 火光
- 戦火の光。赤壁の戦いで上がった火。
- 漸
- 「やうやク」。次第に。
- 方
- 「はじメテ」。やっと。ようやく。
- 此是何処
- ここはどこか。「是」は「これ」と読み、「~である」の意味。
白文左右曰、「此是烏林之西、宜都之北。」
書き下し左右曰はく、「此は是れ烏林の西、宜都の北なり。」と。
現代語訳側近の者が言った、「ここは烏林の西、宜都の北でございます。」と。
- 左右
- そばに仕える者。側近。
- 烏林
- 長江の北岸の地名。赤壁の対岸にあたる。
- 宜都
- 地名。
白文操見樹木叢雑、山川険峻、乃於馬上仰面大笑不止。
書き下し操樹木の叢雑、山川の険峻なるを見て、乃ち馬上に於いて面を仰げて大いに笑ひて止まず。
現代語訳曹操は、木々がうっそうと生い茂り、山や川が険しいのを見て、馬の上で顔を上に向け、いつまでも大笑いしていた。
- 叢雑
- 草木が群がり生い茂っているさま。
- 険峻
- けわしいさま。
- 仰面
- 顔を上に向ける。
白文諸将問曰、「丞相何故大笑。」
書き下し諸将問ひて曰はく、「丞相何の故に大いに笑ふか。」と。
現代語訳将軍たちが尋ねた、「丞相さま、どうしてそんなにお笑いになるのですか。」と。
- 丞相
- 天子を助けて政治を行う最高の官。ここは曹操のこと。
白文操曰、「吾不笑別人、単笑周瑜無謀、諸葛亮少智。
書き下し操曰はく、「吾別人を笑はず、単だ周瑜の謀無く、諸葛亮の智少なきを笑ふのみ。
現代語訳曹操は言った、「わしはほかの者を笑っているのではない。周瑜は策が浅く、諸葛亮は知恵が足りないと、それを笑っているだけだ。
- 不笑別人
- ほかの人を笑うのではない。下に続けて「ほかでもない、ただ~」と訳す。
- 単
- 「たダ」。限定。書き下しでは「笑ふのみ」と結ぶ。
- 謀
- はかりごと。策略。
白文若是吾用兵之時、預先在這裏伏下一軍。
書き下し若し是れ吾兵を用ゐるの時ならば、預め先に這裏に在りて一軍を伏せ下かん。
現代語訳もしわしが軍勢を指揮する立場であったならば、前もってこのあたりに一隊の伏兵を置いておいただろう。
- 若
- 「もシ」。仮定。
- 用兵
- 軍勢を動かす。軍を率いる。
- 預先
- 前もって。あらかじめ。
- 這裏
- 「ここ」。このあたり。口語(白話)の言い方。
- 伏下一軍
- 一隊の兵を隠しておく。伏兵を置く。
白文如之奈何。」
書き下し之くの如くせば奈何せん。」と。
現代語訳そうされていたら(わが軍は)どうしようもなかっただろう。」と。
- 之
- 前の「預先在這裏伏下一軍」(ここに伏兵を置いておくこと)を指す。
- 奈何
- 「いかんセン」。ここは反語で、どうしようもない、の意味。
趙雲の待ち伏せ
白文説猶未了、両辺鼓声震動、火光充天而起。
書き下し説ひて猶ほ未だ了はらざるに、両辺に鼓声震動し、火光天に充ちて起こる。
現代語訳(曹操が)まだ言い終わらないうちに、両側で太鼓の音がとどろき、空いっぱいに火の手が上がった。
- 説猶未了
- 言ってまだ終わらないうちに。
- 未
- 再読文字。「いまダ~ず」。まだ~しない。
- 両辺
- 両側。
- 鼓声
- 太鼓の音。
- 而
- 置き字。
白文驚得曹操幾乎墜馬。
書き下し驚得きて曹操は、幾乎ど馬より墜ちんとす。
現代語訳驚いた曹操は、もう少しで馬から落ちそうになった。
- 驚得
- 驚く。
- 幾乎
- 「ほとんド」。もう少しで(~しそうになる)。
白文刺斜裏一彪軍殺出、大叫、「我趙子竜。
書き下し刺斜裏より一彪の軍殺出し、大いに叫ぶ、「我は趙子竜なり。
現代語訳斜め横から一隊の兵がなだれこんで来て、大声で叫んだ、「われこそは趙子竜だ。
- 刺斜裏
- 斜め横。
- 一彪
- 一隊。
- 殺出
- 勢いよく突き進んで出てくる。
- 趙子竜
- 趙雲。「子竜」は字。
白文奉軍師将令、在此等候多時了。」
書き下し軍師の将令を奉じ、此に在りて等候つこと多時なり。」と。
現代語訳軍師(諸葛孔明)の命令を受けて、ここで長いあいだ待っていたのだ。」と。
- 軍師
- 諸葛孔明のこと。
- 将令
- 軍の命令。
- 等候
- 「まツ」。待つ。
- 多時
- 長い時間。
- 了
- 書き下し文では読まない。
白文操教徐晃・張郃双敵趙雲、自己冒煙突火而去。
書き下し操徐晃・張郃をして趙雲に双び敵せしめ、自己らは煙を冒し火を突きて去る。
現代語訳曹操は、徐晃と張郃に二人がかりで趙雲と戦わせておいて、自分は煙をかいくぐり、火の中を突っ切って逃げた。
- 教
- 「しム」。使役。
- 徐晃・張郃
- ともに曹操の部下の武将。
- 双敵
- 二人並んで敵対する。
- 冒煙突火
- 煙をおかし、火を突き抜ける。
二度目の笑い(張飛の出現まで)
白文操坐於疎林之下、仰面大笑。
書き下し操疎林の下に坐し、面を仰げて大いに笑ふ。
現代語訳曹操は、木のまばらな林の下に腰をおろし、顔を上に向けて大笑いした。
- 疎林
- 木がまばらに生えている林。
- 於
- 置き字。
白文衆官問曰、「適来、丞相笑周瑜・諸葛亮、引惹出趙子竜来、又折了許多人馬。
書き下し衆官問ひて曰はく、「適来、丞相周瑜・諸葛亮を笑ひ、趙子竜を引惹き出だし来たり、又許多くの人馬を折了へり。
現代語訳部下たちが尋ねた、「先ほど、丞相さまが周瑜と諸葛亮をお笑いになると、趙子竜を呼び出すことになり、またたくさんの兵と馬を失いました。
- 衆官
- 曹操に従う役人たち。部下。
- 適来
- 先ほど。
- 引惹出
- 引き出す。
- 許多
- 多くの。
- 折了
- 失う。損なう。
白文如今、為何又笑。」
書き下し如今、何の為に又笑ふか。」と。
現代語訳今度は、どうしてまたお笑いになるのですか。」と。
- 如今
- 今。
- 為何
- 「なんノためニ」。どうして。
白文操曰、「吾笑諸葛亮・周瑜畢竟智謀不足。
書き下し操曰はく、「吾 諸葛亮・周瑜は畢竟智謀足らざるを笑へり。
現代語訳曹操は言った、「わしは、諸葛亮と周瑜がつまるところ智謀が足りないのを笑ったのだ。
- 畢竟
- 「ひつきやう」。結局。つまり。
白文若是我用兵時、就這個去処、也埋伏一彪軍馬、以逸待労。
書き下し若し是れ我兵を用ゐるの時ならば、就ち這個の去処に、也一彪の軍馬を埋伏し、逸を以つて労れたるを待たん。
現代語訳もしわしが軍勢を率いる立場であったならば、この場所にも一隊の兵馬を隠しておき、こちらは楽にして、疲れた相手を待ち受けるところだ。
- 這個去処
- この場所。「這個」「去処」は口語(白話)の言い方。
- 埋伏
- 兵を隠しておく。待ち伏せさせる。
- 以逸待労
- こちらは力を休めておき、疲れてやって来た敵を迎え撃つ。
白文我等縦然脱得性命、也不免重傷矣。
書き下し我等縦然ひ性命を脱し得るも、也重傷を免れざらん。
現代語訳(そうなれば)われわれはたとえ命だけは助かっても、重い傷を負うことは避けられまい。
- 縦然
- 「たとヒ」。たとえ~ても。
- 性命
- いのち。生命。
- 脱得
- 脱することができる。逃れられる。
- 不免重傷矣
- 「免れざらん」は、「免れず」に推量の「ん」が付いた形。反語ではない。
白文彼見不到此。
書き下し彼の見此に到らず。
現代語訳あいつらの考えは、そこまで及んでいないのだ。
- 彼見
- 彼らの考え。周瑜と諸葛亮の考え。「見」は、考え・見識の意味。
- 不到此
- ここに到らない。そこまで考えが及ばない。
白文我是以笑之。」
書き下し我是を以つて之を笑へり。」と。
現代語訳だからわしは笑ったのだ。」と。
- 是以
- 「ここヲもつテ」。だから。それで。
張飛の待ち伏せ
白文正説間、前軍後軍、一斉発喊。
書き下し正に説ふの間、前軍後軍、一斉に喊を発す。
現代語訳ちょうどそう言っているときに、前の軍も後ろの軍も、いっせいにときの声を上げた。
- 正説間
- ちょうど言っているときに。
- 喊
- ときの声。
- 発喊
- ときの声を上げる。
白文操大驚、棄甲上馬。
書き下し操大いに驚き、甲を棄て馬に上る。
現代語訳曹操はたいそう驚き、よろいを捨てて馬に飛び乗った。
- 甲
- よろい。
白文衆軍多有不及収馬者。
書き下し衆軍多く馬を収むるに及ばざる者有り。
現代語訳兵たちの中には、自分の馬を捕まえて乗ることもできない者が多くいた。
- 衆軍
- 曹操軍の兵士たち。
- 不及収馬
- 自分の馬をつかまえて乗る余裕もない。うろたえて右往左往している様子。
白文早見四下火煙布合、山口一軍擺開。
書き下し早に四下に火煙の布合し、山口に一軍の擺開するを見る。
現代語訳早くも四方に戦火の煙が立ちこめ、山あいに一隊の兵が広がるのが見えた。
- 早
- 「つとニ」。早くも。
- 四下
- 四方。
- 布合
- 一面に広がる。立ちこめる。
- 山口
- 山の間。
- 擺開
- (隊列を)広げる。展開する。
白文為首乃燕人張翼徳。
書き下し首たるは乃ち燕人張翼徳なり。
現代語訳先頭に立つのは、なんと燕の人、張翼徳であった。
- 為首
- 先頭に立つ者。
- 乃
- 「すなはチ」。ほかでもなく。
- 燕人
- 燕の地の出身の人。
- 張翼徳
- 張飛。「翼徳」は字。
白文横矛立馬、大叫、「操賊走那裏去。」
書き下し矛を横たへ馬を立てて、大いに叫ぶ、「操賊那裏に走り去るか。」と。
現代語訳(張飛は)矛を横に構え、馬をとめて、大声で叫んだ、「曹操め、どこへ逃げて行くつもりだ。」と。
- 横矛
- 矛を横たえて構える。
- 立馬
- 馬をとめる。
- 操賊
- 曹操をののしって呼ぶ言い方。
- 那裏
- 「いづこ」。どこ。口語(白話)の疑問の言い方。
白文諸軍衆将見了張飛、尽皆胆寒。
書き下し諸軍の衆将張飛を見了はりて、尽く皆胆寒す。
現代語訳曹操の各部隊の将軍たちは張飛を見ると、一人残らず肝をつぶした。
- 諸軍衆将
- 曹操軍の各部隊の将軍たち。
- 見了
- 見る。見終わる。
- 尽皆
- みな残らず。
- 胆寒
- 肝をつぶす。ひどく恐れる。
三度目の笑い(関羽の出現まで)
白文又行不到数里、操在馬上、揚鞭大笑。
書き下し又行くこと数里に到らざるに、操馬上に在りて、鞭を揚げ大いに笑ふ。
現代語訳さらに数里も進まないうちに、曹操は馬上で鞭を振り上げて大笑いした。
- 行不到数里
- 進んで数里にもならないうちに。
白文衆将問、「丞相何又大笑。」
書き下し衆将問ふ、「丞相何ぞ又大いに笑ふか。」と。
現代語訳将軍たちが尋ねた、「丞相さま、なぜまたそんなにお笑いになるのですか。」と。
- 何
- 「なんゾ」。どうして。疑問。
白文操曰、「人皆言周瑜・諸葛亮足智多謀。
書き下し操曰はく、「人皆周瑜・諸葛亮 智足り謀多しと言ふ。
現代語訳曹操は言った、「世間の人は皆、周瑜と諸葛亮は智恵が十分で策略に富んでいると言う。
- 足智多謀
- 智恵が十分にあり、策略が多い。
白文以吾観之、到底是無能之輩。
書き下し吾を以つて之を観れば、到底是れ無能の輩なり。
現代語訳だが、わしから見れば、結局は役に立たない連中だ。
- 以吾観之
- 私から見ると。
- 到底
- 結局。つまるところ。
- 無能之輩
- 能力のない者たち。
白文若使此処伏一旅之師、吾等皆束手受縛矣。」
書き下し若し此処に一旅の師を伏せしめば、吾等皆手を束られ縛を受けん。」と。
現代語訳もしここに一隊の軍勢を伏せさせておいたなら、われわれは皆、手を縛られ縄をかけられていただろうよ。」と。
- 使
- 「しム」。使役。「若し~しめば」で、もし~させたならば。
- 一旅之師
- 一隊の軍勢。
- 束手受縛
- 手を縛られ、縄をかけられる。生け捕りにされること。
関羽の待ち伏せ
白文言未畢、一声礮響、両辺五百校刀手擺開。
書き下し言未だ畢はらざるに、一声礮響し、両辺に五百の校刀手擺開す。
現代語訳その言葉が終わらないうちに、石はじきの音が一つ鳴り響き、両側に武器を手にした兵が五百人、ずらりと広がった。
- 言未畢
- 言葉がまだ終わらないうちに。「未」は再読文字。
- 礮響
- 石はじき(石を飛ばす武器)の音が響く。
- 校刀手
- 武器を持った兵士。
白文為首大将関雲長。
書き下し首たる大将は関雲長なり。
現代語訳先頭の大将は、関雲長である。
- 関雲長
- 関羽。「雲長」は字。
白文提青竜刀、跨赤兔馬、截住去路。
書き下し青竜刀を提げ、赤兔馬に跨り、去路を截住す。
現代語訳(関羽は)青竜刀をひっさげ、赤兔馬にまたがって、(曹操軍の)行く手をさえぎった。
- 青竜刀
- 関羽の持つ大きな刀。
- 赤兔馬
- 関羽の乗る名馬。
- 截住去路
- 行く手をさえぎって止める。退路を断つ。
白文操軍見了、亡魂喪胆、面面相覷。
書き下し操軍見了はりて、魂を亡ひ胆を喪ひ、面面相覷ふ。
現代語訳曹操の軍はこれを見ると、魂も消し飛び肝もつぶれて、ただ互いに顔を見合わせるばかりだった。
- 亡魂喪胆
- 魂を失い、肝をつぶす。もう逃げようとする力さえ残っていない状態。
- 面面相覷
- それぞれが顔を見合わせる。
テスト予想問題
A 語句
次の語の読み(送り仮名を含め、現代仮名遣いのひらがな)と、ここでの意味を答えよ。
①方(操心方定)
②猶
③適来
④畢竟
⑤早(早見四下火煙布合)解答を見る
①はじめて/やっと。ようやく
②なお/まだ
③さきごろ/先ほど
④ひっきょう/結局。つまるところ
⑤つとに/早くも「彼見不到此」の「彼見」とは、誰の何のことか。「見」の意味にもふれて答えよ。
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周瑜・諸葛亮の二人の考え(見通し)。「見」は、ものの見方・見識の意味。
B 書き下し文・現代語訳
「吾不笑別人、単笑周瑜無謀、諸葛亮少智」を書き下し文にし、現代語訳せよ。
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書き下し文:吾別人を笑はず、単だ周瑜の謀無く、諸葛亮の智少なきを笑ふのみ。
現代語訳:私はほかの者を笑っているのではない。ただ、周瑜は策が浅く、諸葛亮は知恵が足りないことを笑っているだけだ。「如之奈何」を書き下し文にし、現代語訳せよ。また、「之」が指す内容を本文中から九字で抜き出せ(訓点不要)。
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書き下し文:之くの如くせば奈何せん。
現代語訳:そうされていたら(わが軍は)どうしようもなかっただろう。
「之」の内容:預先在這裏伏下一軍「操教徐晃・張郃双敵趙雲」を書き下し文にし、現代語訳せよ。
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書き下し文:操 徐晃・張郃をして趙雲に双び敵せしめ、
現代語訳:曹操は、徐晃と張郃に(二人並んで)趙雲と戦わせて、「我等縦然脱得性命、也不免重傷矣」を書き下し文にし、現代語訳せよ。
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書き下し文:我等縦然ひ性命を脱し得るも、也重傷を免れざらん。
現代語訳:われわれはたとえ命が助かったとしても、重傷を負うことは免れないだろう。「若使此処伏一旅之師、吾等皆束手受縛矣」を書き下し文にし、現代語訳せよ。
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書き下し文:若し此処に一旅の師を伏せしめば、吾等皆手を束られ縛を受けん。
現代語訳:もしここに一隊の軍勢を伏せさせておいたならば、われわれは皆、手を縛られ縄をかけられて(生け捕りにされて)いただろう。
C 内容の読み取り
曹操が最初に「大笑不止」となったのはなぜか。場所の様子にふれて説明せよ。
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樹木が生い茂り山川が険しい、伏兵を置くのに都合のよい場所なのに、周瑜と諸葛亮が自分の逃げ道を読んで伏兵を置いていないので、二人の策略不足を笑ったから。
「以逸待労」とは、誰がどのような状態で、どのような者を待つことか。
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待ち伏せる自分の側は休んで楽にしておき、逃げてきて疲れきった敵を迎え撃つこと。
「衆軍多有不及収馬者」は、曹操軍のどのような様子を表しているか。
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伏兵はもういないと油断していたところへ急に敵が現れ、多くの兵が馬に乗る間もなく、うろたえている様子。
曹操が三度笑ったあと、それぞれ誰が現れたか。また、この文章で描かれている孔明の智略とはどのようなものか。
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一度目=趙雲(趙子竜)、二度目=張飛(張翼徳)、三度目=関羽(関雲長)。
孔明の智略=敗走する曹操の逃げ道を前もって読み、曹操が「伏兵がいない」と笑った場所すべてに伏兵を置いていたこと。