孟浩然『春暁』書き下し文・現代語訳・解説|押韻・テスト予想問題付き

目次
  1. 書き下し文・現代語訳・解説
  2. テストで問われるポイント
  3. テスト予想問題

孟浩然(もうこうねん)の『春暁(しゅんぎょう)』の書き下し文・現代語訳・解説です。

春の朝、心地よさにまかせて眠っていた作者は、鳥のさえずりで目を覚まします。ふと、昨夜の風雨の音を思い出し、庭の花がどれだけ散ったことかと思う、というやさしい詩です。わずか二十字ですが、「眠り」「鳥の声」「風雨の音」「花」と、春の朝の様子が自然に浮かんできます。

書き下し文・現代語訳・解説

春暁 孟浩然(訓読文)

白文春眠不覚暁

書き下し春眠(しゆんみん)暁(あかつき)を覚えず

現代語訳春の眠りは心地よく、夜が明けたのも気づかない。

春眠
春の眠り。春の朝の心地よい眠り。
暁
夜明け。明け方。
不覚~
「~を覚えず」。~に気づかない。「覚」は、はっと気づく、の意味。

白文処処聞啼鳥

書き下し処処(しよしよ)啼鳥(ていてう)を聞く

現代語訳あちらこちらで、鳥の鳴く声が聞こえる。

処処
あちらこちら。「ところどころ」ではなく、「いたるところ」の意味。
啼鳥
鳴いている鳥。本来は「鳥啼く」の語順だが、押韻のために「啼鳥」とした。
聞
「きク」。自然に耳に入る、聞こえる。

白文夜来風雨声

書き下し夜来(やらい)風雨(ふうう)の声(こゑ)

現代語訳昨夜は、風や雨の音がしていた。

夜来
昨夜。「来」は語調を整える助字。
風雨声
風や雨の音。「声」は、人の声ではなく「音」の意味。

白文花落知多少

書き下し花落つること多少(たせう)を知らんや

現代語訳(その風雨で)花はどれくらい散ったことだろうか。

花落
花が散ること。
多少
どれくらい。数量を問う疑問詞。「多い」という意味ではない。
知らんや
「知らない(わからない)ことだ」と、反語のように読む。「花落つること知る多少」「花落つること知んぬ多少ぞ」と読む教科書もある。

テストで問われるポイント

  • 作者=孟浩然。詩形=五言絶句。押韻=暁・鳥・少。対句はなし。
  • 「不覚暁」=夜が明けたことに気づかない。
  • 「処処」=あちらこちら。「聞」=聞こえる。
  • 「啼鳥」と「風雨声」、「暁」と「夜来」が対照的。
  • 「夜来」=昨夜。「声」=音。
  • 「多少」=どれくらい(疑問詞)。「花落つること多少を知らんや」。
  • 作者は、家の布団の中にいる。

テスト予想問題

A 詩の形式・語句

  1. この詩の作者と詩の形式を答えよ。また、押韻している字をすべて抜き出せ。

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    作者:孟浩然 詩の形式:五言絶句 押韻:暁・鳥・少

  2. 次の語の意味を答えよ。
    ①夜来
    ②声(風雨声)
    ③多少

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    ①昨夜
    ②音
    ③どれくらい(数量を問う語)

B 書き下し文・現代語訳

  1. 「花落知多少」を書き下し文にし、現代語訳せよ。

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    書き下し文:花落つること多少を知らんや
    現代語訳:(風雨で)花はどれくらい散ったことだろうか。

  2. 「春眠不覚暁」を現代語訳せよ。

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    春の眠りは心地よく、夜が明けたことにも気づかない。

C 内容の読み取り

  1. 「処処聞啼鳥」とあるが、作者はどこで、どのような状態で鳥の声を聞いているか。

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    家の布団の中で、うとうと眠っている(寝ている)状態で聞いている。

  2. 「啼鳥」「夜来」と対照的に使われている語を、詩の中からそれぞれ抜き出せ。

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    啼鳥⇔風雨声 夜来⇔暁

  3. 「花落知多少」では、作者は何を思っているか。

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    昨夜の風雨で、花がどれくらい散ってしまったかということ。

  4. この詩の主題を答えよ。

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    春の朝の心地よい眠りを楽しみながら、昨夜の風雨で散った花を思いやる気持ち。