王之渙(おうしかん)の『登鸛鵲楼(鸛鵲楼に登る)』の書き下し文・現代語訳・解説です。
鸛鵲楼(かんじゃくろう)は、黄河のほとりに建っていた三層の高楼です。そこから見渡す雄大な景色と、さらに遠くを見ようとする作者の気持ちが詠まれています。
書き下し文・現代語訳・解説
白文白日依山尽
書き下し白日山に依りて尽き
現代語訳輝く太陽が、山なみに寄りそうようにして沈んでいき、
- 白日
- 輝く太陽。
- 依山
- 山に寄りそう。
白文黄河入海流
書き下し黄河海に入りて流る
現代語訳黄河は、はるか東の海へ向かって流れていく。
- 海
- 黄河の注ぐ東の海。
沈みゆく太陽の光を浴びながら、黄河が果てしなく流れていく、スケールの大きな景色です。黄河が注ぐ東の海は鸛鵲楼からははるか遠く、実際には見えません。海へ流れていく様子を、作者が思い描いているのです。
白文欲窮千里目
書き下し千里の目を窮めんと欲し
現代語訳千里のかなたまで眺めを見きわめようとして、
- 千里目
- 千里のかなたまでの眺め。
- 窮
- 行き着くところまで見きわめる。
- 欲~
- 「~んと欲す」。~しようとする。~したいと思う。
白文更上一層楼
書き下し更に上る一層の楼
現代語訳さらに、この楼をもう一階上へと登っていく。
- 更
- さらに。
- 一層
- もう一階。
テスト予想問題
A 詩の形式・語句
この詩の詩形を答えよ。また、押韻している字をすべて抜き出せ。
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詩形:五言絶句 押韻:流・楼
この詩の対句の構成を説明せよ。
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第一句と第二句、第三句と第四句がそれぞれ対句になっていて、詩全体が対句で組み立てられている。
次の語の意味を答えよ。①白日
②千里目
③一層解答を見る
①輝く太陽
②千里のかなたまでの眺め
③(楼の)もう一階
B 書き下し文・現代語訳
「白日依山尽、黄河入海流」を書き下し文にし、現代語訳せよ。
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書き下し文:白日山に依りて尽き 黄河海に入りて流る
現代語訳:輝く太陽が山に寄りそうように沈んでいき、黄河ははるか東の海へ向かって流れていく。「欲窮千里目、更上一層楼」を書き下し文にし、現代語訳せよ。
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書き下し文:千里の目を窮めんと欲し 更に上る一層の楼
現代語訳:千里のかなたまで眺めを見きわめようとして、さらに、この楼をもう一階上へと登っていく。
C 内容の読み取り
作者が「更上一層楼」としたのはなぜか。また、鸛鵲楼の何階から何階へ登ったと考えられるか。
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理由:千里のかなたまで、もっと遠くを見わたそうとしたから。
階:二階から三階。(鸛鵲楼は三層で、「更に」とあるので、すでに二階まで登っていると考えられる)「黄河入海流」の「海」は、作者の目に見えているか。
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見えていない。海は鸛鵲楼からはるか遠く、黄河が海へ流れていく様子を思い描いている。
この詩の前半(第一句・第二句)では、どのような景色が詠まれているか。
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山に沈む輝く太陽と、はるか海へ向かって流れていく黄河の、雄大な自然の景色。