白居易『長恨歌』の「臨邛道士鴻都客」から「此恨綿綿無尽期」までの書き下し文・現代語訳・重要語句・内容をわかりやすく解説します。
前回まで、楊貴妃を失った玄宗が深い悲しみの中で日々を送り、長い年月が過ぎても楊貴妃の魂は夢にさえ現れないことが描かれました。
この④では、ついに方士が楊貴妃の魂を探しに仙界へ向かいます。そして太真となった楊貴妃との再会、「比翼の鳥」「連理の枝」の誓いを経て、『長恨歌』は有名な「此恨綿綿無尽期」で結ばれます。
前半については、白居易『長恨歌』③書き下し文・現代語訳・解説・予想問題をご覧ください。
この部分の流れ
①玄宗の深い思いを受け、方士が楊貴妃の魂を探す
↓
②天上から黄泉まで探すが見つからない
↓
③海上の仙山で「太真」となった楊貴妃を発見する
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④楊貴妃は玄宗からの使者を知って涙を流す
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⑤形見として金のかんざしと螺鈿の箱を託す
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⑥玄宗と交わした「比翼の鳥・連理の枝」の誓いを伝える
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⑦二人の尽きることのない恋心を詠んで全篇を結ぶ
『長恨歌』④ 書き下し文・現代語訳・解説
臨邛道士鴻都客
能以精誠致魂魄
臨邛の道士 鴻都の客、
能く精誠を以て魂魄を致す。
臨邛出身の道士で、都に滞在している者がいた。
その道士は、真心を込めて念じることで、死者の魂を呼び寄せることができた。
・臨邛…蜀にある地名。
・道士…道教の術を修めた者。
・鴻都…都。ここでは長安。
・精誠…混じりけのない真心。ここでは精神を集中すること。
・魂魄…死者の魂。
ここから幻想的な世界へ
③までは、安史の乱や楊貴妃の死、玄宗の帰還など、現実世界を中心に物語が進んできました。
しかしここからは、道士や方士が死者の魂を探す幻想的な世界へと物語が移っていきます。
為感君王展転思
遂教方士殷勤覓
君王展転の思ひに感ずるが為に、
遂に方士をして殷勤に覓めしむ。
玄宗が楊貴妃を思うあまり、夜も眠れず何度も寝返りを打つほど苦しんでいることに心を動かされ、
ついに方士に楊貴妃の魂を念入りに探させることになった。
・展転…何度も寝返りを打つこと。思い悩んで眠れない様子。
・方士…仙術などを行う者。
・殷勤…心を込めて、丁寧に。
・覓…探し求める。
教A B「AをしてBせしむ」
「遂教方士殷勤覓」の「教」は使役。
「方士をして殷勤に覓めしむ」=方士に念入りに探させるという意味。
排空馭気奔如電
昇天入地求之遍
空を排し、気を馭して奔ること電のごとく、
天に昇り地に入りて之を求むること遍し。
方士は空を押し分け、大気を自在に操って稲妻のような速さで飛び、
天に昇り、地の中にも入って、あらゆる場所で楊貴妃の魂を探し求めた。
・排空…空を押し分けて進む。
・馭気…大気を操り、それに乗る。
・奔如電…稲妻のような速さで走る。
・遍…「あまねシ」。広くすべてに行き渡る。
上窮碧落下黄泉
両処茫茫皆不見
上は碧落を窮め、下は黄泉、
両処茫茫として皆見えず。
上は大空の果てまで、下は死者の世界である黄泉まで探し尽くした。
しかし天上も地下も果てしなく広がるばかりで、楊貴妃の魂はどこにも見つからなかった。
・碧落…青い空。大空。
・黄泉…地下にある死者の世界。
・両処…碧落と黄泉。
・茫茫…果てしなく広い様子。
方士は天上から地下の死者の世界まで探しましたが、それでも楊貴妃を見つけることができません。
玄宗と楊貴妃を隔てる生と死の距離の大きさが表されています。
忽聞海上有仙山
山在虚無縹緲間
忽ち聞く、海上に仙山有り、
山は虚無縹緲の間に在りと。
すると突然、海の上に仙人の住む山があり、
その山は何もない、はるかかなたのかすかな世界に存在しているという話を耳にした。
・忽…突然、ふと。
・仙山…仙人が住む山。
・虚無…何もないこと。
・縹緲…遠くかすかではっきりしない様子。
「忽ち聞く」の内容は、ここから後の「海上有仙山」から「雪膚花貌参差是」まで。
「仙山があり、そこに楊貴妃によく似た太真という仙女がいる」という情報を方士が聞いた、という構造です。
楼閣玲瓏五雲起
其中綽約多仙子
楼閣玲瓏として五雲起こり、
其の中綽約として仙子多し。
仙山の楼閣は玉のように透き通って美しく輝き、五色の雲がわき起こっている。
その中には、しとやかで美しい仙女が大勢いた。
・玲瓏…玉のように美しく輝く様子。
・五雲…五色の美しい雲。
・綽約…しなやかで美しい様子。
・仙子…仙人。ここでは仙女。
中有一人字太真
雪膚花貌参差是
中に一人有り、字は太真。
雪の膚、花の貌、参差として是れならん。
仙女たちの中に一人、太真という名の女性がいた。
雪のように白い肌と花のように美しい顔立ちは、まさしく探し求めていた楊貴妃と思われる姿であった。
・太真…楊貴妃の道士としての名。ここでは楊貴妃の魂。
・雪膚…雪のように白い肌。
・花貌…花のように美しい顔。
・参差是…ほぼこの人に違いない、まさしくこの人と思われる。
ついに楊貴妃の魂を発見
③の最後では「魂魄不曽来入夢」と、楊貴妃の魂は夢にすら現れませんでした。
天上から黄泉まで探しても見つからなかった楊貴妃が、ここでようやく仙女・太真として発見されます。
金闕西廂叩玉扃
転教小玉報双成
金闕の西廂に玉扃を叩き、
転じて小玉をして双成に報ぜしむ。
方士は黄金で飾られた御殿の西の部屋へ行き、玉で飾られた扉を叩いた。
そして小玉という侍女から双成という侍女へ、順に来訪を取り次がせた。
・金闕…黄金で飾られた立派な宮殿。
・西廂…建物の西側の部屋。
・玉扃…玉で飾られた扉。
・小玉・双成…仙女に仕える侍女。
・教A B…AをしてBせしむ。使役。
聞道漢家天子使
九華帳裏夢魂驚
聞道く、漢家天子の使ひなりと。
九華の帳裏、夢魂驚く。
「漢の天子からの使者が来た」と聞くと、
華やかな花模様の帳の中で眠っていた太真は、夢からはっと驚いて目を覚ました。
・聞道…「聞道く」。聞くところによると、~だそうだ。
・漢家天子…漢の皇帝。ここでは玄宗。
・九華…美しい花模様。
・帳裏…帳の内側。
・夢魂驚…夢からはっと目覚める。
攬衣推枕起徘徊
珠箔銀屛邐迤開
衣を攬り、枕を推し、起ちて徘徊し、
珠箔・銀屛 邐迤として開く。
太真は上着を手に取り、枕を押しのけて起き上がると、驚きと戸惑いから部屋の中を行き来した。
やがて真珠のすだれや銀の屏風が、次々と連なって開いていった。
・攬衣…衣を手に取る。
・徘徊…行ったり来たりする。
・珠箔…真珠で飾られたすだれ。
・銀屛…銀で飾った屏風。
・邐迤…次々と連なっている様子。
なぜ「徘徊」したのか
死後、玄宗とは完全に離れた世界で暮らしていた太真のもとへ、突然「玄宗の使者」がやって来ました。
予想もしなかった知らせに驚き、動揺したため、落ち着かず部屋の中を歩き回ったと考えられます。
雲鬢半偏新睡覚
花冠不整下堂来
雲鬢半ば偏りて新たに睡りより覚め、
花冠整へず、堂を下り来たる。
雲のように豊かな美しい髪は半ば崩れ、たった今眠りから目を覚ましたばかりである。
花の冠もきちんと整えないまま、太真は奥の部屋から下りてきた。
・雲鬢…雲のように豊かで美しい髪。
・半偏…髪が半ば崩れている様子。
・新睡覚…たった今、眠りから覚めたばかり。
髪や冠を整える余裕もないまま使者のもとへ出てくる姿から、玄宗からの知らせに太真がどれほど強く心を動かされたかがわかる。
風吹仙袂飄颻挙
猶似霓裳羽衣舞
風は仙袂を吹きて飄颻として挙がり、
猶ほ霓裳羽衣の舞に似たり。
風が仙女となった太真の衣の袖を吹き上げ、ひらひらと舞わせる。
その姿は、生前に玄宗の前で舞った「霓裳羽衣」の舞を思わせるものであった。
・仙袂…仙女の衣の袖。
・飄颻…ひらひらと軽やかに舞う様子。
・猶似…まるで~のようである。
「霓裳羽衣」が再び登場
②では、反乱軍の太鼓によって「霓裳羽衣曲」が打ち破られ、二人の幸福な生活が終わりました。
ここでは、死後の太真の姿が再び「霓裳羽衣の舞」に重ねられます。
かつての幸福な日々を思い出させる表現になっています。
玉容寂寞涙欄干
梨花一枝春帯雨
玉容寂寞として涙欄干たり。
梨花一枝 春 雨を帯ぶ。
玉のように美しい太真の顔は寂しげで、その頬には涙がはらはらと流れている。
その姿は、春の雨にぬれた一枝の白い梨の花のようであった。
・玉容…玉のように美しい顔。
・寂寞…寂しげな様子。
・涙欄干…涙がはらはらと流れる様子。
「梨花一枝春帯雨」とは?
春の雨にぬれる白い梨の花を、涙を流す楊貴妃の美しい顔にたとえた表現です。
梨の花=楊貴妃の白く美しい顔、春の雨=流れる涙。
悲しんで涙を流していてもなお美しいという、楊貴妃の美貌を印象づける有名な一句です。
日本古典にも影響した「梨花一枝春帯雨」
この表現は日本でもよく知られ、『枕草子』や『源氏物語』などの日本古典文学を理解するうえでも重要です。
『長恨歌』は、中国文学だけでなく平安時代以降の日本文学にも大きな影響を与えました。
含情凝睇謝君王
一別音容両眇茫
情を含み睇を凝らして君王に謝す。
一別 音容 両つながら眇茫たり。
太真は思いを込めてじっと使者を見つめ、玄宗への感謝の言葉を述べた。
「一度お別れして以来、陛下のお声もお姿も、どちらもはるか遠いものとなってしまいました。」
・含情…思いを込める。
・凝睇…じっと見つめる。
・音容…声と姿。
・眇茫…はるか遠く、かすかな様子。
昭陽殿裏恩愛絶
蓬萊宮中日月長
昭陽殿裏 恩愛絶え、
蓬萊宮中 日月長し。
「かつて昭陽殿で受けていた陛下からの愛情も、私の死によって絶えてしまいました。
そして、この蓬萊宮で過ごす月日は長く続いています。」
・昭陽殿…ここでは生前に玄宗の寵愛を受けた宮殿を表す。
・恩愛…深い愛情。
・蓬萊宮…仙界にある宮殿。
昭陽殿=生前の世界、蓬萊宮=死後の仙界。
二つの宮殿を並べることで、玄宗と楊貴妃が今では完全に別の世界にいることが強調されています。
迴頭下望人寰処
不見長安見塵霧
頭を迴らして下のかた人寰を望む処、
長安を見ずして塵霧を見る。
「振り返って下にある人間の世界を眺めても、
懐かしい長安を見ることはできず、ただ下界を覆う塵や霧が見えるだけです。」
・人寰…人間の世界。
・塵霧…塵と霧。仙界から見た人間世界を覆うもの。
「不見長安見塵霧」
太真は仙界から人間世界を望みますが、玄宗のいる長安を見ることはできません。
ここには、生者の世界と死者の世界を隔てる大きな距離が表されています。
唯将旧物表深情
鈿合金釵寄将去
唯だ旧物を将つて深情を表し、
鈿合・金釵 寄せ将ち去らしむ。
「せめて昔から持っている思い出の品によって、陛下への深い気持ちを表しましょう。」
そう言って太真は、螺鈿細工の箱と黄金のかんざしを、玄宗への形見として使者に託した。
・旧物…昔から持っている思い出の品。
・深情…深い愛情。
・鈿合…螺鈿細工を施した箱。
・金釵…黄金のかんざし。
釵留一股合一扇
釵擘黄金合分鈿
釵は一股を留め、合は一扇。
釵は黄金を擘き、合は鈿を分かつ。
二股になった黄金のかんざしは片方を手元に残し、螺鈿の箱も半分を残した。
かんざしの黄金を二つに分け、箱も二つに分け、一方を玄宗のもとへ届けさせた。
・一股…二股のかんざしの片方。
・一扇…箱の一方。
・擘…二つに裂く、分ける。
なぜ形見を半分にするのか
太真と玄宗がそれぞれ片方ずつを持つことで、離れていても二人が結びついていることを示します。
この金や螺鈿の「二つに分かれても、もとは一つ」という性質が、この後の二人の愛の誓いにつながります。
但令心似金鈿堅
天上人間会相見
但だ心をして金鈿の堅きに似しめば、
天上人間 会ず相見ん。
「ただ、私たち二人の心を、この黄金や螺鈿のように固く変わらないものにしておきさえすれば、
天上と人間界とに離れていても、いつかきっと再び会うことができるでしょう。」
・但…ただ~さえすれば。
・金鈿…黄金と螺鈿。
・令A B…AをしてBせしむ。使役。
・会…「かならズ」。きっと、必ず。
臨別殷勤重寄詞
詞中有誓両心知
別れに臨みて殷勤に重ねて詞を寄す。
詞中に誓ひ有り、両心のみ知る。
使者との別れに際して、太真は念を押すように、さらに言葉を託した。
その言葉の中には、玄宗と楊貴妃の二人だけが知っている、かつて交わした誓いがあった。
・臨別…別れに際して。
・殷勤…心を込めて、丁寧に。
・寄詞…言葉を託す。
・両心…玄宗と楊貴妃の二人の心。
「詞」と「誓」はどこ?
「詞」の内容は、後に続く「七月七日長生殿」から「在地願為連理枝」まで。
その中で「誓」に当たる部分が、
「在天願作比翼鳥 在地願為連理枝」
です。
七月七日長生殿
夜半無人私語時
七月七日 長生殿、
夜半 人無く私語の時。
それは、七月七日の夜、長生殿でのことであった。
夜も更け、周囲に誰もいなくなった時、玄宗と楊貴妃は二人だけで愛の言葉をささやき合った。
・七月七日…七夕の日。
・長生殿…玄宗と楊貴妃が過ごした宮殿。
・夜半…夜中、夜更け。
・私語…二人だけでひそかに語り合うこと。
七月七日は、牽牛と織女が一年に一度会うとされる七夕の日です。
生と死に引き裂かれた玄宗と楊貴妃が「もう一度会いたい」と願う物語と重なる重要な日付です。
在天願作比翼鳥
在地願為連理枝
天に在りては願はくは比翼の鳥と作り、
地に在りては願はくは連理の枝と為らんと。
「天上にいるならば、二羽で一体となって飛ぶ比翼の鳥となりたい。
地上にいるならば、枝が互いにつながった連理の枝となりたい。」と二人は誓った。
・願…~したい、~でありたい。
・比翼の鳥…雌雄それぞれが片方の翼と目を持ち、二羽が一体となって初めて飛べるという想像上の鳥。
・連理の枝…別々の木の枝が途中でつながり、一つになったもの。
「比翼連理」とは?
「比翼の鳥」と「連理の枝」からできた四字熟語が「比翼連理」です。
男女の仲が非常にむつまじいこと、特に夫婦仲がよいことのたとえとして使われます。
玄宗と楊貴妃は、天上にいても地上にいても、決して離れず一つでありたいと願ったのです。
天長地久有時尽
此恨綿綿無尽期
天長く地久しきも、時有りて尽く。
此の恨みは綿綿として尽くる期無し。
天は長く、地は久しく存在するといっても、いつかは終わる時が来る。
しかし、二人が離れ離れとなったこの切ない恋心だけは、いつまでも続き、尽きる時がないだろう。
・天長地久…天地がいつまでも続くこと。
・此恨…玄宗と楊貴妃が離れ離れとなり、再び一緒にいられないことへの満たされない、切ない恋心。
・綿綿…長く絶えることなく続く様子。
・無尽期…尽きる時がない。
「恨」は「憎しみ」ではない
現代語の「恨み」から、「玄宗を憎んでいる」という意味に取らないよう注意しましょう。
ここでの「恨」は、愛し合っているのに一緒にいられない、満たされない切ない恋心・悲しみを表しています。
なぜ題名が『長恨歌』なのか
最後の「此恨綿綿無尽期」こそが、『長恨歌』という題名の意味を端的に示しています。
「長恨」とは、玄宗と楊貴妃のいつまでも尽きることのない切ない恋心。
天地でさえいつかは終わるかもしれない。それでも二人の「恨」だけは終わらないという表現によって、二人の愛が永遠のものとして描かれています。
『長恨歌』④のあらすじ・内容
楊貴妃を失った玄宗は、長い年月が過ぎても彼女を忘れることができませんでした。
玄宗のあまりに深い思いを受け、方士が楊貴妃の魂を探します。天上から黄泉まで探しても見つかりませんでしたが、やがて海の上にある仙山の存在を知ります。
仙山には、雪のように白い肌と花のような顔を持つ「太真」という仙女がいました。それこそが楊貴妃の魂でした。
玄宗の使者が来たと知った太真は、眠りから飛び起きます。涙を流すその姿は、春の雨にぬれた一枝の梨の花にたとえられます。
太真は玄宗への深い思いを伝えるため、黄金のかんざしと螺鈿の箱を半分ずつ形見として託します。そして、かつて七月七日に玄宗と交わした秘密の誓いを使者に伝えます。
その誓いが、「天に在りては願はくは比翼の鳥と作り、地に在りては願はくは連理の枝と為らん」でした。
最後に白居易は、天地でさえいつか終わる時があるが、玄宗と楊貴妃の切ない恋心は永遠に尽きることがないと詠み、『長恨歌』を締めくくります。
『長恨歌』④ テスト予想問題
問1 「遂教方士殷勤覓」の「教」の句法と意味を答えよ。
問2 「上窮碧落下黄泉」の「碧落」と「黄泉」は、それぞれ何を意味するか。
問3 「中有一人字太真」の「太真」とは誰か。
問4 「梨花一枝春帯雨」は、誰のどのような様子をたとえたものか。
問5 「不見長安見塵霧」は、どのようなことを表しているか。
問6 「但令心似金鈿堅」を現代語訳せよ。
問7 「詞中有誓」の「誓」に当たる二句を本文から抜き出せ。
問8 「比翼の鳥」とはどのような鳥か。
問9 「連理の枝」とはどのようなものか。
問10 『長恨歌』から生まれた四字熟語「比翼連理」の意味を答えよ。
問11 「此恨」とはどのような思いか。
問12 「天長地久有時尽 此恨綿綿無尽期」とはどういうことか。
まとめ
『長恨歌』④では、楊貴妃を思い続ける玄宗のために方士が魂を探し、ついに仙界で「太真」となった楊貴妃を発見します。
玄宗からの使者を知った太真は、涙を流しながらかつての日々を思い出します。その美しい姿を表したのが、「梨花一枝春帯雨」です。
太真は形見として金のかんざしと螺鈿の箱を託し、玄宗と七月七日に交わした「比翼の鳥」「連理の枝」の誓いを伝えます。
そして最後の「天長地久有時尽 此恨綿綿無尽期」では、天地でさえいつか終わるが、玄宗と楊貴妃の切ない恋心だけは永遠に尽きることがないと詠われます。
①の「漢皇重色思傾国」から始まった物語は、華やかな寵愛、安史の乱、楊貴妃の死、玄宗の深い悲嘆を経て、最後には生と死を超えて続く愛を描く物語として完結します。