『大和物語』姨捨 現代語訳・品詞分解・解説|テスト予想問題付き

目次
  1. 原文の読み方
  2. 現代語訳・品詞分解・解説
  3. おばと男と妻
  4. 妻にせき立てられる
  5. おばを山に捨てる
  6. 月を見て悔やむ
  7. 姨捨山の由来
  8. テスト予想問題

『大和物語(やまとものがたり)』「姨捨(をばすて山)」の現代語訳・品詞分解・敬語・和歌・解説です。

親代わりに育ててくれたおばを、妻にせき立てられて山に捨ててしまった男が、山に照る月を見て眠れずに歌を詠み、おばを連れ戻すという話です。だれの動作かという主語の判別、「の」の用法や「ぬ」の識別、敬意の方向、「わが心慰めかねつ」の歌の心情がよく問われます。

原文の読み方

原文の一語一語に、活用や助動詞・助詞の意味を示しています。下のボタンで、用言・助動詞・助詞などのラベルを別々に出したり消したりできます。ラベルを押すと古典文法一覧の説明に飛びます。

表示:

現代語訳・品詞分解・解説

おばと男と妻

原文
信濃しなのの格助体修国に格助場所更級さらしなと格助引用いふハ四連体所に格助場所、男住みマ四連用けり過去終止。

現代語訳信濃の国の更級という所に、男が住んでいた。

解説

信濃の国は今の長野県。更級は、今の長野市南部から千曲市にかけての地域。

原文
若きク連体時に格助時間親は係助区別死にナ変連用けれ過去已然ば接助順接確定、をばなむ係助強意親の格助体修ごとくに比況連用、若くク連用より格助起点添ひハ四連用て接助単純接続ある補・ラ変連体に接助単純接続、

現代語訳幼いころに親が死んでしまったので、おばが親代わりとなって、(男が)若いころからそばについて世話をしていたが、

をば
おば。父や母の姉妹
解説

「若き時」は幼いころ、「若くより」は若いころから、ということ。親を早くに亡くした男を、おばが親代わりとして育ててきた。

「なむ」の結びは「ある」(連体形)になるはずだが、下に接続助詞「に」が続いて文が終わらないので、結びが流れている(結びの消滅)。

原文
こ代名の格助体修妻めの格助体修心憂こころうきク連体こと多くク連用て接助単純接続、こ代名の格助体修姑しうとめの格助主格、老いかがまりラ四連用て接助状態ゐワ上一連用たる存続連体を格助対象常に副憎みマ四連用つつ接助反復、

現代語訳この(男の)妻は心にいやなところが多くて、この姑が年をとって腰をかがめているのを、日ごろから憎んでは、

姑
夫の母。ここでは男のおばを指す
老いかがまる
年をとって腰が曲がる
解説

「姑」は男のおばのこと。妻から見て、夫の親にあたる人なのでこう呼んでいる。

「姑の」の「の」は主格(「姑が」)。「憎みつつ」の主語は妻で、憎んでいる相手はおば。

原文
男に格助対象も係助強意こ代名の格助体修をばの格助体修御心みこころの格助主格さがなくク連用悪あしきシク連体ことを格助対象言ひ聞かせサ下二連用けれ過去已然ば接助順接確定、

現代語訳男にも、このおばの心根が意地悪くてひどいということを言い聞かせたので、

さがなし
性質が悪い。意地が悪い
解説

妻は、おばの性格が意地悪でひどいということを、男に何度も言い聞かせた。

原文
昔の格助体修ごとくに比況連用も係助強意あら補・ラ変未然ず打消連用、おろかなるナリ連体こと多くク連用、こ代名の格助体修をばの格助体修ために格助対象なりゆきカ四連用けり過去終止。

現代語訳(男は)昔のようではなくなり、このおばをいいかげんに扱うことが増えていった。

おろかなり
おろそかだ。いいかげんだ
解説

「昔のごとくにもあらず」…昔は男がおばを大切にしていたが、今はそうではなくなった、ということ。

おろそかに扱うことが多くなったのは、妻がおばの悪口を男に言い聞かせたから。

妻にせき立てられる

原文
こ代名の格助体修をば、いと副いたうク連用・音老いヤ上二連用て接助単純接続、二重ふたへにて格助状態ゐワ上一連用たり存続終止。

現代語訳このおばは、ひどく年をとって、腰が曲がり体が二つに折れたような姿でいた。

いたし
ひどく
二重
腰が曲がり、体が二つに折れ重なったような姿
解説

「二重にてゐたり」は、すぐ前の「老いかがまりてゐたる」を、より具体的に言い表した部分。

原文
これ代名を格助対象なほ副、こ代名の格助体修嫁よめ、ところせがりラ四連用て接助単純接続、今まで副助範囲死なナ変未然ぬ打消連体ことと格助引用思ひハ四連用て接助単純接続、よからク未然ぬ打消連体ことを格助対象言ひハ四連用つつ接助反復、

現代語訳このおばを、この嫁はますますうっとうしく思い、今までよくも死なずにいるものよと思って、(男に)おばの悪口を言っては、

なほ
いっそう。ますます
ところせがる
厄介に思う。うっとうしがる
解説

「今まで死なぬこと」は、妻の、おばに対する「今までよくも死なないでいることよ(早く死んでくれればよいのに)」という気持ち。「こと」で言い切って、感動を表している。

「よからぬこと」は、おばの悪口。

原文
「持もていましサ四連用尊→男て接助単純接続、深きク連体山に格助場所捨てタ下二連用たうび補・バ四連用尊→男てよ完了命令。」と格助引用のみ副助限定責めマ下二連用けれ過去已然ば接助順接確定、

現代語訳「(おばを)連れていらっしゃって、深い山にお捨てになってしまってください。」とばかり責めたので、

持ています
連れていらっしゃる
たうぶ
「給ふ」と同じ尊敬語
解説

妻が男に向かって言ったことば。「いまし」「たうび」はどちらも尊敬語で、話し手の妻から、動作をする男への敬意を表す。

原文
責めマ下二未然られ受身連用わびバ上二連用て接助単純接続、さ副しサ変連用て強意未然む意志終止と格助引用思ひなりラ四連用ぬ完了終止。

現代語訳(男は)責め立てられて困りはて、それならそうしてしまおうという気持ちになった。

わぶ
困る。つらく思う
さ
そう。そのように
解説

「責められわびて」の主語は男。

「さ」は、おばを深い山に連れて行って捨てること(直前の妻のことば)を指す。「さしてむ」で「そうしてしまおう」。

おばを山に捨てる

原文
月の格助主格いと副明あかきク連体夜、「嫗おうなども、いざ感給へ補・ハ四命令尊→をば。寺に格助場所尊たふときク連体わざすサ変終止なる伝聞連体、見せサ下二連用奉たてまつら補・ラ四未然謙→をばむ意志終止。」と格助引用言ひハ四連用けれ過去已然ば接助順接確定、

現代語訳月のたいそう明るい夜、(男が)「おばあさんよ、さあおいでなさい。寺で尊い法会が行われるということです。お見せ申しましょう。」と言ったので、

嫗
年をとった女性
いざ
さあ(人を誘うことば)
わざ
仏事。法会
解説

男がおばに言ったことば。「給へ」は尊敬語、「奉ら」は謙譲語で、どちらも話し手の男からおばへの敬意。

「すなる」の「なる」は、サ変「す」の終止形に付いているので伝聞の「なり」(断定ではない)。

寺の法会を見せるというのは、おばに疑われずに山へ連れ出すための嘘。

原文
限かぎりなくク連用喜びバ四連用て接助単純接続負おはハ四未然れ受身連用に完了連用けり過去終止。

現代語訳(おばは)このうえなく喜んで、(男に)背負われていった。

解説

「喜びて負はれにけり」の主語はおば。寺のありがたい法会を見に行けるのだと信じて喜んだ。

原文
高きク連体山の格助体修麓ふもとに格助場所住みマ四連用けれ過去已然ば接助順接確定、そ代名の格助体修山に格助場所はるばると副入りラ四連用て接助単純接続、

現代語訳高い山のふもとに住んでいたから、その山にずっと奥深くまで入っていって、

原文
高きク連体山の格助体修峰みねの格助同格、下り来おりくカ変終止べく可能連用も係助強意あら補・ラ変未然ぬ打消連体に格助場所、置きカ四連用て接助単純接続逃げガ下二連用て接助単純接続来きカ変連用ぬ完了終止。

現代語訳高い山の峰の、とても自分では下りて来られそうにない場所に、(おばを)置いたまま逃げ帰ってきた。

解説

「山の」の「の」は連体修飾格、「峰の」の「の」は同格(「峰で、〜所」)。「下り来べくもあらぬ」の下に「所」を補って読む。

「来」の読み:「下り来べく」は「べし」が終止形に付くので「く」、「来ぬ」は連用形で「き」。

「ぬ」の識別:「あらぬ」の「ぬ」は打消「ず」の連体形、「来ぬ」の「ぬ」は完了「ぬ」の終止形。

月を見て悔やむ

原文
「やや感。」と格助引用言へハ四已然ど接助逆接確定、いらへも係助強意せサ変未然で接助打消接続、逃げガ下二連用て接助単純接続家に格助場所来きカ変連用て接助単純接続思ひをるラ変連体に接助単純接続、

現代語訳(おばが)「これこれ。」と呼ぶけれど、(男は)返事もせずに逃げて、家に戻って思いにふけっていると、

やや
もしもし。これこれ(呼びかけ)
いらへ
返事
解説

「やや」と呼びかけたのはおば、「いらへもせで」逃げたのは男。

原文
言ひ腹立いひはらだてタ下二連用ける過去連体折をりは係助区別、腹立はらだちタ四連用て接助単純接続かく副しサ変連用つれ完了已然ど接助逆接確定、

現代語訳(妻が悪口を)言って(自分を)怒らせたときは、腹が立ってこのように(捨てて)しまったけれど、

言ひ腹立つ
あれこれ言って腹を立てさせる
解説

「言ひ腹立てける」の主語は妻(おばの悪口を言って男を怒らせた)、「腹立ちて」の主語は男。

「かくしつれど」は、おばを高い山の峰の、下りて来られないような所に置き去りにしたことを指す。

原文
年ごろ親の格助体修ごと比況語幹養やしなひハ四連用つつ接助継続あひ添ひハ四連用に完了連用けれ過去已然ば接助順接確定、いと副悲しくシク連用おぼえヤ下二連用けり過去終止。

現代語訳(おばは)長年、親のように(自分を)養い続けて、ずっと一緒に暮らしてきたので、(男は)たいへん悲しく思われた。

解説

妻に言われて腹立ちまぎれにしてしまったが、長年親のように育ててくれたおばを捨てたことが、悲しく思われてきた。

原文
こ代名の格助体修山の格助体修上かみより格助起点、月も係助添加いと副限かぎりなくク連用明あかくク連用出いでダ下二連用たる存続連体を格助対象眺めマ下二連用て接助単純接続、

現代語訳この山の上から、月もたいそうこのうえなく明るく出ているのを、もの思いに沈みながら眺めて、

眺む
もの思いにふけりながら、ぼんやりと見る
解説

男が眺めているのは、まさにおばを捨ててきた山の上に出た月。

原文
夜一夜よひとよ副、寝いも係助強意寝ねナ下二未然られ可能未然ず打消連用、悲しうシク連用・音おぼえヤ下二連用けれ過去已然ば接助順接確定、かく副詠よみマ四連用たり完了連用ける過去連体。

現代語訳一晩じゅう寝つくこともできず、悲しく感じられたので、こう詠んだのだった。

夜一夜
一晩中
寝
眠り
解説

「寝も寝られず」は「眠ることもできない」。おばを山に置き去りにした悲しみと後悔(罪の意識)のために、一晩中眠れなかった。

原文
わ代名が格助体修心慰なぐさめかねナ下二連用つ完了終止更級さらしなや間助詠嘆姨捨山をばすてやまに格助場所照るラ四連体月を格助対象見マ上一連用て接助単純接続

現代語訳私の心は、どうしても慰めることができないでいる。更級の姨捨山に照る月を見ていると。

慰めかぬ
「かぬ」は「〜しようとしてもできない」の意を加える。
解説

二句切れ。「月を見て(私の心は慰めることができない)」と、上の句と下の句の順序が入れかわった倒置になっている。

月を見ても心は晴れず、育ての親であるおばを捨てた後悔と、おばを慕う気持ちがこみあげてきたことを詠んだ歌。

原文
と格助引用詠よみマ四連用て接助単純接続なむ係助強意、また副行きカ四連用て接助単純接続迎むかへハ下二連用持て来もてきカ変連用に完了連用ける過去連体。

現代語訳と詠んで、また(山へ)行って、(おばを)迎えて連れて帰ってきた。

解説

「なむ」の結びは「ける」(連体形)。

歌を詠んだ男は、改めて山へ行き、おばを連れ帰った。

姨捨山の由来

原文
それ代名より格助起点後のちなむ係助強意、姨捨山をばすてやまと格助引用言ひハ四連用ける過去連体。

現代語訳それから後、(この山を)姨捨山と呼ぶようになった。

解説

「なむ」の結びは「ける」(連体形)。

原文
慰なぐさめがたしク終止と格助引用は係助区別、これ代名が格助体修よしに断定連用なむ係助強意あり補・ラ変連用ける過去連体。

現代語訳「慰めがたし」と言うときに(この山を引き合いに出すの)は、こういういわれがあったからなのだった。

よし
いわれ。わけ
解説

「慰めがたし」と言うときに姨捨山を引き合いに出すのは、この話がもとになっている、ということ。

「なむ」の結びは「ける」(連体形)。

テスト予想問題

A 読み・語句

  1. 次の語の読みを現代仮名遣いで答えよ。
    ①信濃
    ②更級
    ③姑
    ④二重
    ⑤嫗
    ⑥夜一夜
    ⑦寝も寝られず

    解答を見る

    ①しなの
    ②さらしな
    ③しゅうとめ
    ④ふたえ
    ⑤おうな
    ⑥よひとよ
    ⑦いもねられず

  2. 本文で使われている意味を答えよ。
    ①心憂し
    ②さがなし
    ③おろかなり
    ④ところせがる
    ⑤わぶ
    ⑥いらへ
    ⑦年ごろ

    解答を見る

    ①(心が)いやだ・薄情だ
    ②性質が悪い・意地が悪い
    ③おろそかだ・いいかげんだ
    ④厄介に思う・うっとうしがる
    ⑤困る・つらく思う
    ⑥返事
    ⑦長年

B 文法

  1. 次の「の」の用法を答えよ。
    ①この姑の、老いかがまりてゐたるを
    ②月のいと明かき夜
    ③高き山の峰の、下り来べくもあらぬに (「山の」「峰の」それぞれ)

    解答を見る

    ①主格
    ②主格
    ③「山の」=連体修飾格、「峰の」=同格

  2. 本文には係助詞「なむ」が四か所ある。①「をばなむ親のごとくに、若くより添ひてあるに」の「なむ」の結びはどうなっているか、説明せよ。②残りの三か所の「なむ」の結びの語を抜き出せ。

    解答を見る

    ①本来は「ある」(連体形)で結ぶはずだが、下に接続助詞「に」が付いて文が続いているため、結びが流れている(結びの消滅)。②いずれも「ける」(過去の助動詞「けり」の連体形)。

  3. 「高き山の峰の、下り来べくもあらぬに、置きて逃げて来ぬ」について、①二つの「来」の読みを答えよ。②二つの「ぬ」を文法的に説明せよ。③全体を現代語訳せよ。

    解答を見る

    ①下り来べく=く、来ぬ=き
    ②あらぬ=打消の助動詞「ず」の連体形、来ぬ=完了の助動詞「ぬ」の終止形
    ③高い山の峰の、とても自分では下りて来られそうにない場所に、(おばを)置いたまま逃げ帰ってきた。

C 現代語訳・内容

  1. 「おろかなること多く、このをばのためになりゆきけり」について、①だれが、どうなったということか。②そうなったのはなぜか。

    解答を見る

    ①男が、おばに対していいかげんな接し方をすることが増えていったということ。②妻が、おばの性格は意地悪でひどいと、男に言い聞かせたから。

  2. 「今まで死なぬこと」には、だれが、だれのことを、どう思う気持ちが表れているか。

    解答を見る

    妻の、おばに対する、今までよくも死なずにいることよ、早く死んでくれればよいのに、という気持ち。

  3. 「持ていまして、深き山に捨てたうびてよ」について、①だれがだれに言ったことばか。②「いまし」「たうび」の敬語の種類と、だれからだれへの敬意かを答えよ。③「てよ」を文法的に説明し、全体を現代語訳せよ。

    解答を見る

    ①妻が男に言った。②どちらも尊敬語で、妻から男への敬意。③完了の助動詞「つ」の命令形。訳=(おばを)お連れになり、深い山にお捨てになってしまってください。

  4. 「さしてむと思ひなりぬ」を品詞分解せよ。また、「さ」が何をすることかがわかるように訳せ。

    解答を見る

    さ=副詞、し=サ変「す」の連用形、て=助動詞「つ」(強意)の未然形、む=助動詞「む」(意志)の終止形、と=格助詞、思ひなり=ラ四「思ひなる」の連用形、ぬ=助動詞「ぬ」(完了)の終止形。訳=(おばを深い山に連れて行って捨てる、ということを)きっとしてしまおうと思うようになった。

  5. 「嫗ども、いざ給へ。寺に尊きわざすなる、見せ奉らむ」について、①現代語訳せよ。②「奉ら」の敬語の種類と、だれからだれへの敬意かを答えよ。③「なる」を文法的に説明せよ。④男がこのように言ったのは何のためか。

    解答を見る

    ①おばあさんよ、さあおいでなさい。寺で尊い法会が行われるということです。お見せ申しましょう。②謙譲語で、男からおばへの敬意。③伝聞の助動詞「なり」の連体形。④おばに疑われずに、山へ連れ出すため。

  6. 「言ひ腹立てける折は、腹立ちてかくしつれど」について、①「言ひ腹立てける」「腹立ちて」の主語をそれぞれ答えよ。②「かくしつれど」とは、何をしたことか。

    解答を見る

    ①言ひ腹立てける=妻、腹立ちて=男
    ②おばを高い山の峰の、下りて来られないような所に置き去りにしたこと。

  7. 「わが心慰めかねつ更級や姨捨山に照る月を見て」について、①現代語訳せよ。②何句切れか。また、用いられている表現技法を答えよ。③この歌に込められた男の気持ちを説明せよ。④最後の一文「慰めがたしとは、これがよしになむありける」を現代語訳せよ。

    解答を見る

    ①私の心は、慰めようとしても慰めきれないことよ。この更級の姨捨山に照りわたる月を見ていては。②二句切れ。倒置法。③育ての親であるおばを山に捨ててしまった悲しみと後悔の念で、月を見ても心が晴れず、おばを慕う気持ちがこみあげている。④「慰めがたい」と言うときに(姨捨山を引き合いに出すの)は、こういういわれがあったからなのだ。