『大鏡』雲林院の菩提講① 現代語訳・品詞分解・敬語・解説|テスト予想問題付き

目次
  1. 原文の読み方
  2. 現代語訳・品詞分解・解説
  3. 菩提講での出会い
  4. 世継の喜び
  5. 繁樹の名のり
  6. テスト予想問題

『大鏡(おおかがみ)』「雲林院の菩提講(うりんいんのぼだいこう)」①の現代語訳・品詞分解・敬語・解説です。

『大鏡』の始まりの場面です。雲林院の菩提講に参詣した作者は、とびきり年をとった二人の老人、大宅世継(おおやけのよつぎ)と夏山繁樹(なつやまのしげき)が出会って話し始めるのを耳にします。地の文の敬語の向き、世継が語りたかったこと、二人の年齢の関係などがよく問われます。

原文の読み方

原文の一語一語に、活用や助動詞・助詞の意味を示しています。緑の下線は敬語です。下のボタンで、用言・助動詞・助詞などのラベルを別々に出したり消したりできます。ラベルを押すと古典文法一覧の説明に飛びます。

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現代語訳・品詞分解・解説

菩提講での出会い

原文
先さいつころ、雲林院うりんゐんの格助体修菩提講ぼだいかうに格助対象詣でダ下二連用謙→雲林院て接助単純接続侍り補・ラ変連用丁→読者しか過去已然ば接助順接確定、

現代語訳先日、(私が)雲林院の菩提講にお参りしておりましたところ、

先(さい)つころ
先日。このあいだ。
菩提講
極楽往生を願って、法華経を講義する法会。
詣づ
「行く」の謙譲語。参詣する。
解説

「詣でて侍りしかば」の主語は作者(その場に居合わせて話を書き留めた人)。

「侍り」は丁寧の補助動詞で、作者から読者への敬意。地の文に「侍り」があることで、作者が読者に語りかける形になっている。

原文
例の格助体修人より格助比較は係助区別こよなうク連用・音年老いヤ上二連用、うたてげなるナリ連体翁おきな二人、嫗おうなと格助相手行き会ひハ四連用て接助単純接続、同じシク連体所に格助場所居ゐワ上一連用ぬ完了終止めり推定終止。

現代語訳ふつうの人よりずっと年をとった、異様な感じのする老人二人と老女一人とがたまたま出会って、同じ場所に座り合わせたようです。

例の人
ふつうの人。
こよなし
格段だ。この上ない。
うたてげなり
異様な感じがする。
嫗(おうな)
年をとった女。
行き会ふ
偶然出会う。
居(ゐ)る
座る。
原文
「あはれにナリ連用、同じシク連体やうなる比況連体ものの格助体修さまかな終助詠嘆。」と格助引用見マ上一連用侍り補・ラ変連用丁→読者し過去連体に接助単純接続、

現代語訳「まあ、そろいもそろって同じような(年寄りの)様子の人たちだなあ。」と見ていましたところ、

あはれに
ほんとうに。まあ。
解説

「同じやうなるもののさま」は、翁二人と嫗が、そろいもそろって並はずれて年をとり、異様な感じがする様子。

「あはれに、同じやうなるもののさまかな」と思ったのも、「見侍りし」のも作者。

原文
これら代名うち笑ひハ四連用、見交はしサ四連用て接助単純接続言ふハ四連体やう、

現代語訳この老人たちが笑って、顔を見合わせて言うことには、

見交はす
互いに顔を見合わせる。
言ふやう
言うことには。
解説

「これら」は、翁二人と嫗を指す。

世継の喜び

原文
「年ごろ、昔の格助体修人に格助対象対面たいめしサ変連用て接助単純接続、いかで副世の中の格助体修見マ上一連用聞くカ四連体ことを格助対象も係助並列聞こえ合はせサ下二未然謙→繁樹む意志終止、

現代語訳(世継が)「長年、昔なじみの人に会って、どうにかして世の中で見聞きしてきたことをお話し申し上げ合おう、

年ごろ
長年。
昔の人
昔なじみの人。
いかで
どうにかして。下の意志の「む」、願望の「ばや」と呼応する。
聞こえ合はす
「言ひ合はす」の謙譲語。お話し申し上げ合う。
解説

ここから世継の言葉。「聞こえ合はせ」は世継から繁樹への敬意。

原文
こ代名の格助体修ただ今の格助体修入道殿下にふだうてんがの格助体修御ありさまを格助対象も係助並列申し合はせサ下二未然謙→繁樹ばや終助願望と格助引用思ふハ四連体に接助順接確定、あはれにナリ連用うれしくシク連用も係助強意会ひハ四連用申し補・サ四連用謙→繁樹たる完了連体かな終助詠嘆。

現代語訳この今の入道殿下(道長)のご様子もお話し合い申し上げたいと思っていたところ、ほんとうにうれしいことに(あなたに)お会いできましたよ。

入道殿下(にふだうてんが)
藤原道長。「入道」は出家した人、「殿下」は摂政・関白を敬う呼び方。
申し合はす
「言ひ合はす」の謙譲語。
解説

世継が話したかったことは二つ。「世の中の見聞くこと(世の中で見聞きしてきたこと)」と、「このただ今の入道殿下の御ありさま(今の道長のご様子)」。とくに道長の栄華を語ることが、『大鏡』の中心になっている。

「申し合はせ」「会ひ申し」の「申し」は、世継から繁樹への敬意。

原文
今ぞ係助強意心やすくク連用黄泉路よみぢも係助強意まかるラ四終止謙→繁樹べき可能連体。

現代語訳これでもう安心してあの世への道にも参ることができます。

黄泉路(よみぢ)
死者の国へ行く道。冥途。
まかる
「行く」の謙譲語。参る。
解説

語りたいと思っていた相手に会えたので、もう思い残すことなくあの世へ行ける、ということ。「ぞ」の結びは可能の「べき」。

原文
思しきシク連体こと言はハ四未然ぬ打消連体は係助提示、げに副ぞ係助強意腹ふくるるラ下二連体心地しサ変連用ける詠嘆連体。

現代語訳胸にある思いを口に出さずにいるのは、ほんとうに腹がふくれるような(苦しい)気持ちがするものですね。

思しきこと
心に思っていること。言いたいと思っていること。
げに
ほんとうに。
腹ふくる
言いたいことを言わずにいて、腹がふくれるように苦しい。

現代語訳こういうわけで、昔の人は何か言いたくてたまらなくなると、穴を掘っては、そこへ(言いたいことを)言い入れたのでしょうと思われます。

まほし
〜したい。
解説

「かかれば」の「かかり(こうである)」は、直前の「思しきこと言はぬは、げにぞ腹ふくるる心地しける」を受ける。言いたいことを言わないでいるのはほんとうに苦しいので、ということ。

「穴を掘りては言ひ入れ」は、言いたいことを人に言えない昔の人が、穴を掘ってその中に言葉を言い入れて気持ちを晴らした、ということ。

「こそ」の結びは「けめ」(過去推量「けむ」の已然形)。途中の「なれば」の「なれ」は結びではない。

原文
返す返す副うれしくシク連用対面たいめしサ変連用たる完了連体かな終助詠嘆。さても接いくつに格助結果か係助疑問なりラ四連用給ひ補・ハ四連用尊→繁樹ぬる完了連体。」と格助引用言へハ四已然ば接助順接確定、

現代語訳何度考えてもうれしくお会いできたことですよ。ところで、(あなたは)いくつにおなりになったのですか。」と言うと、

返す返す
何度考えても。ほんとうに。
さても
ところで。
解説

「か」の結びは「ぬる」。「給ひ」は世継から繁樹への敬意。

繁樹の名のり

原文
いま副一人の格助体修翁おきな、「いくつと格助引用いふハ四連体こと、さらに副おぼえヤ下二連用侍ら補・ラ変未然丁→世継ず打消終止。

現代語訳もう一人の老人(繁樹)が、「年がいくつかなどということは、少しも覚えておりません。

さらに〜ず
まったく〜ない。
おぼゆ
覚えている。
解説

ここから繁樹の言葉。「侍ら」は繁樹から世継への敬意。

原文
ただし接、おのれ代名は係助区別、故太政大臣貞信公、蔵人の少将くらうどのせうしやうと格助引用申しサ四連用謙→貞信公し過去連体折の格助体修小舎人童こどねりわらは、大犬丸おほいぬまろぞ終助強意かし終助念押し。

現代語訳ただ、私は、亡くなった太政大臣貞信公(藤原忠平)が蔵人の少将と申し上げていたころの小舎人童で、大犬丸と呼ばれていた者ですよ。

故太政大臣貞信公
亡くなった太政大臣、藤原忠平。「貞信公」は死後に贈られた名。道長の曽祖父にあたる。
蔵人の少将
蔵人を兼ねた近衛の少将。
小舎人童(こどねりわらは)
近衛の中将・少将などに召し使われた少年。
解説

「おのれ」は繁樹自身のこと(私)。大犬丸は、繁樹の子どものころの名。

「申し」は繁樹から貞信公への敬意。

原文
ぬし代名は係助区別、そ代名の格助体修御時おほんときの格助体修母后の宮ははきさきのみやの格助体修御方おほんかたの格助体修召し使ひ、高名かうみやうの格助体修大宅世継おほやけのよつぎと格助引用ぞ係助強意言ひハ四連用侍り補・ラ変連用丁→世継し過去連体かし終助念押しな終助詠嘆。

現代語訳あなたは、その御代の皇太后宮にお仕えしていた召使いで、名高い大宅世継といいましたよね。

ぬし
あなた。
母后の宮
天皇の母である皇太后。
高名(かうみやう)
名高いこと。
解説

「ぬし」は世継を指す。繁樹は自分を「おのれ」、相手を「ぬし」と呼んでいる。

「ぞ」の結びは過去の「し」。

原文
されば接、ぬし代名の格助体修御年おほんとしは係助区別、おのれ代名に格助比較は係助強意こよなくク連用まさりラ四連用給へ補・ハ四已然尊→世継ら存続未然む推量終止かし終助念押し。

現代語訳そういうわけで、あなたのお年は、私よりはるかに上でいらっしゃるでしょうね。

されば
だから。
解説

「ぬしの御年は、おのれにはこよなくまさり給へらむかし」は、あなた(世継)のお年は、私(繁樹)よりずっと上だろう、ということ。

「給へ」は繁樹から世継への敬意。

原文
みづから代名が格助主格小童こわらはに断定連用て接助単純接続あり補・ラ変連用し過去連体時、ぬし代名は係助区別二十五、六ばかり副助程度の格助体修男をのこに断定連用て接助単純接続こそ係助強意は係助強意いませ補・サ変未然尊→世継しか過去已然。」と格助引用言ふハ四終止めれ婉曲已然ば接助順接確定、

現代語訳私がまだ小さな子どもだった時、あなたは二十五、六歳ぐらいの、もう一人前の男でいらっしゃいました。」と言うようなので、

小童(こわらは)
幼い子ども。
男(をのこ)
一人前の男。
解説

世継が年上だと言える根拠:繁樹がまだ小さな子ども(小舎人童)だった時、世継はもう二十五、六歳の一人前の男だった。世継は繁樹より十歳くらい年上ということになる。

「いませ」はサ変の尊敬の補助動詞「います」の未然形。過去の「き」はサ変には未然形に付く。「こそ」の結びは「しか」(「き」の已然形)。

原文
世継よつぎ、「しかしか感、さ副侍りラ変連用丁→繁樹し過去連体ことなり断定終止。さても接ぬし代名の格助体修御名みなは係助区別いかに副ぞ係助強意や係助疑問。」と格助引用言ふハ四終止めれ婉曲已然ば接助順接確定、

現代語訳世継が、「そうそう、そういうことでございました。ところで、あなたのお名前は何といいましたかな。」と言うようなので、

しかしか
そうそう。
解説

「さ侍りしことなり」の「侍り」は、補助動詞ではなく、「あり」の丁寧語(本動詞)。ここまでの「詣でて侍り」「見侍り」などの「侍り」は補助動詞。

「いかにぞや」の下には「いふ」などが省略されている。

原文
「太政大臣殿だいじやうだいじんどのにて格助場所元服げんぷくつかまつりラ四連用謙→貞信公し過去連体時、『きむぢ代名が格助体修姓さうは係助区別何代名ぞ係助強意。』と格助引用仰せサ下二未然尊→貞信公られ尊敬連用しか過去已然ば接助順接確定、

現代語訳(繁樹が)「太政大臣殿のお邸で元服をいたしました折に、『おまえの姓は何というのか。』と(太政大臣殿が)おっしゃったので、

太政大臣殿
ここでは太政大臣(貞信公)のお屋敷。
元服
男子が成人したしるしに行う儀式。
つかまつる
「す」の謙譲語。いたす。
きむぢ
おまえ。対等以下の相手に使う。
解説

『きむぢが姓は何ぞ』と尋ねたのは太政大臣(貞信公)。「つかまつり」(謙譲語)、「仰せ」(尊敬語)は、どちらも繁樹から貞信公への敬意。

原文
『夏山なつやまと格助引用なむ係助強意申すサ四連体謙→貞信公。』と格助引用申しサ四連用謙→貞信公し過去連体を接助単純接続、やがて副、繁樹しげきと格助引用なむ係助強意付けカ下二未然させ尊敬連用給へ補・ハ四已然尊→貞信公り完了連用し過去連体。」など副助引用言ふハ四連体に接助順接確定、

現代語訳『夏山と申します。』と申し上げたところ、すぐに(夏山にちなんで)繁樹と名をおつけになりました。」などと言うので、

やがて
すぐに。その場で。
解説

繁樹という名の由来:姓が「夏山」だったので、夏の山には木が茂ることから、太政大臣(貞信公)が「繁樹」と名づけた。

「付けさせ給へ」の「させ給ふ」は最高敬語(二重敬語)で、繁樹から貞信公への敬意。

現代語訳(私は)すっかり驚きあきれてしまいました。

あさまし
驚きあきれる。
解説

「いとあさましうなりぬ」は作者の気持ち。老人たちが、百年以上も昔のことを自分の体験として話すので、作者はすっかり驚きあきれた。

続き:『大鏡』雲林院の菩提講②

『大鏡』のほかの話:鶯宿梅 / 三舟の才 / 弓争ひ / 花山天皇の出家① / 道真左遷① / 道真左遷② / 道長の豪胆(肝試し) / 時平の大臣 / 最後の除目 / 宣耀殿の女御

テスト予想問題

A 読み・語句

  1. 次の語の読みを現代仮名遣いで答えよ。
    ①先つころ
    ②菩提講
    ③翁
    ④嫗
    ⑤黄泉路
    ⑥入道殿下
    ⑦小舎人童
    ⑧高名
    ⑨姓
    ⑩元服

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    ①さいつころ
    ②ぼだいこう
    ③おきな
    ④おうな
    ⑤よみじ
    ⑥にゅうどうてんが
    ⑦こどねりわらわ
    ⑧こうみょう
    ⑨そう
    ⑩げんぷく

  2. 次の語の、この文章での意味を答えよ。
    ①うたてげなり
    ②年ごろ
    ③いかで
    ④思しきこと
    ⑤さらに(おぼえ侍らず)
    ⑥やがて
    ⑦あさまし

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    ①異様な感じがする
    ②長年
    ③どうにかして
    ④言いたいと思っていること
    ⑤まったく(覚えておりません)
    ⑥すぐに
    ⑦驚きあきれる

B 文法・敬語

  1. 「同じ所に居ぬめり」の「ぬ」「めり」の意味と活用形を答えよ。

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    ぬ=完了の助動詞「ぬ」の終止形/めり=推定の助動詞「めり」の終止形

  2. 次の傍線部の助動詞について、意味と活用形を答えよ。あわせて、呼応している係助詞も答えよ。
    ①今ぞ心やすく黄泉路もまかる「べき」
    ②げにぞ腹ふくるる心地し「ける」
    ③穴を掘りては言ひ入れ侍り「けめ」
    ④いくつにかなり給ひ「ぬる」
    ⑤男にてこそはいませ「しか」

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    ①可能・連体形(ぞ)
    ②詠嘆・連体形(ぞ)
    ③過去推量・已然形(こそ)
    ④完了・連体形(か)
    ⑤過去・已然形(こそ)

  3. ①「詣でて侍りしかば」の「侍り」について、主語と、だれからだれへの敬意かを答えよ。②「しかしか、さ侍りしことなり」の「侍り」は、①の「侍り」と使い方がどう違うか。

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    ①主語=作者(菩提講に居合わせた筆者)。作者から読者への敬意(丁寧の補助動詞)。
    ②①は補助動詞だが、②は「あり」の丁寧語の本動詞(ございます)である。

  4. 次の傍線部の敬語の種類と、だれからだれへの敬意かを答えよ。
    ①いかで世の中の見聞くことをも「聞こえ合はせ」む
    ②太政大臣殿にて元服「つかまつり」し時
    ③『きむぢが姓は何ぞ。』と「仰せ」られしかば
    ④繁樹となむ付け「させ給へ」りし

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    ①謙譲語。世継から繁樹へ
    ②謙譲語。繁樹から太政大臣(貞信公)へ
    ③尊敬語。繁樹から太政大臣(貞信公)へ
    ④尊敬語(尊敬の助動詞「さす」+尊敬の補助動詞「給ふ」の最高敬語)。繁樹から太政大臣(貞信公)へ

C 現代語訳・内容

  1. 「いかで世の中の見聞くことをも聞こえ合はせむ」「このただ今の入道殿下の御ありさまをも申し合はせばや」を、それぞれ現代語訳せよ。また、「入道殿下」とはだれか。

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    訳=どうにかして世の中で見聞きしてきたことをお話し申し上げ合おう、この今の入道殿下のご様子もお話し合い申し上げたい。/入道殿下=藤原道長

  2. 「かかればこそ、昔の人はもの言はまほしくなれば」「穴を掘りては言ひ入れ侍りけめとおぼえ侍り」を、続けて現代語訳せよ。また、「かかれば」の指す内容を説明せよ。

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    訳=こういうわけで、昔の人は何か言いたくてたまらなくなると、穴を掘っては、そこへ(言いたいことを)言い入れたのでしょうと思われます。/指す内容=心に思うことを言わずにためておくと、ほんとうに腹がふくれるように苦しいということ。

  3. 「ぬし」「おのれ」はそれぞれだれを指すか。また、「ぬしの御年は、おのれにはこよなくまさり給へらむかし」と繁樹が言う根拠を、本文に即して説明せよ。

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    ぬし=大宅世継 おのれ=夏山繁樹/根拠=繁樹がまだ小さな子どもだった時に、世継はすでに二十五、六歳の一人前の男だったから。

  4. 「繁樹」という名は、だれが、どのようにしてつけたのか説明せよ。

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    太政大臣(貞信公)が、姓が「夏山」であることから、夏の山には木が茂るのにちなんで「繁樹」とつけた。

  5. 「いとあさましうなりぬ」を現代語訳せよ。また、これはだれの気持ちで、なぜそう感じたのか説明せよ。

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    訳=すっかり驚きあきれてしまった。/作者(菩提講に居合わせた筆者)の気持ち。老人たちが、百年以上も昔のことを自分が体験したこととして話しているから。